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LA に長期滞在 (2007.5〜2007.6)


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6/29/07
    Medical School の生協に何となく入ってみたら、面白い物が沢山売られていた。ほぼ等身大の骸骨の全身模型なんか、仮に私が学生だったとしても、買うのに勇気がいりそうだが、飾ってあると言うことは少しは需要があるのだろう。ガラスケースの中には、何種類もの聴診器が並んでいた。それなりに種類があるというのも驚きだったが、$200 程度で買える事までは知らなかった。白衣は持っているから、聴診器さえあればニセ医者に・・・というのはげすの発想だが、新しい発見(?)をする機会があるのは、ありがたい事である。

6/28/07
    一時帰国中に泊まるホテルの予約を始めたが、web のログイン名すら覚えていなかった。普段使っているhotels.com を覗いてみたが、割高感は否めない。仕方がないので、ログイン名の問い合わせからスタートする事に。予約を中に気付いたのは、手頃な価格のホテルが少ない割に、カプセルホテルが増殖していた事。これが二極化を反映しているのか否か、海外にいる私には分からないが、そこまでして節約はしたくない。体が資本と言う意味で、私はある程度リラックスしたいが、アメリカナイズされているのだろうか?

6/26/07
    ここ数日、共同研究に関するmeeting の日程調整をしていたのだが、8 月上旬まで全員が集まる時間がない事が判明。しかし問題はここから。それを知った相手先の学生が出したメールが、事悪くボスを激怒させてしまい、ボスは共同研究はしないと言い出した。相手からの研究を早く進めるためのメールでさえもが、ボスには、ある種の主導権争いと映ってしまったのだろう。そんなパワーゲームに巻き込まれた私の立場は更に複雑。実際に日程調整で手を焼いていた秘書にまで"I'm sorry" と言われたくらいだから・・・。

6/25/07
    来月の上旬から半ばにかけて、学会参加を兼ねて一時帰国することにしているのだが、それまでにやらねばならない仕事が、ほとんど進んでいない事に気付いた。どうせ、全ては終わらず、日本に戻ってからも色々な仕事をせねばならなくなるのは、もはや予想の範疇。ただ、一つだけ救いだったのは、過去のビザ更新に関する出来事を、自身のweb サイトに備忘録として残しておいたので、思い出すのに時間を要さなかったこと。こんなつまらないサイトが、ご主人様を助けてくれる事になろうとは、うれしい誤算である。

6/23/07
    しばらく放置しているうちにずいぶん伸びてしまった髪を切り落としたところ、ラボの学生の多くに笑われた。髪が短かった頃を知らない為に驚いていた、と言うのが本当のところかもしれないが、冗談にも「誰だか分からなかった」と言われるとちょっと複雑な気分にさせられる。とは言え、外見と内面は少なからず影響し合うと言う意味では、外見の若さを保つにも、学生時代のように毎日を楽しく過ごす事が必要不可欠。大学内では学生らしく振る舞う事も、精神的にリラックスするためには、大切な因子の一つに見えて仕方がない。

6/22/07
    おそらく半年ほど前に、査読のためにボスの所へ送られて来た論文が、web に出ているのを発見。当時、査読の丸投げを食らった私は、reject するべきだと進言していたのだが、結果的に論文が掲載されたところを見ると、editor は論文に価値があると感じたのだろう。個人的には、未だ釈然としないものがあるのだが、当時ケチを付けた所はそれなりに改訂されているのも事実。彼らは、私の論文も引用していることなので、私の論文もほんのちょっとだけ有名になった、と図々しく解釈する方が利口なのかも知れない。

6/20/07
    ひょんな事から、大学のそばのラーメン屋へ行くことになった。日本のラーメンを期待して注文したところで失望させられるだけだと思ったので、つけ麺を食べることにしたけれど、案の定、麺は伸び気味、麺つゆも今ひとつ。ラーメンの味も日本のありふれた中華料理屋レベル(もしくはそれ以下)だったんじゃなかろうか。でも、一緒に行った学生にとっては、この辺りでは一番のnoodle restaurant らしい。好みの問題なのか、単に美味しい(日本風?)ラーメンを食べたことがないだけなのか、私にはちょっと分からないけれど。

6/18/07
    ラボの某学生は最近彼女と別れたらしい。確かに、8-5 時の生活を送る社会人に、長時間ラボに拘束される学生生活を理解させるのは不可能。気の毒だが、遅かれ早かれそうなる運命にあったのだろう。それでもアメリカなら、無事に卒業し、いい会社に就職できればそれなりに厚遇してもらえるので、数年後に逆転が期待できる点は救いか。なんだかんだ言いつつも、アメリカの技術力が高いレベルを維持しているのは、まじめに研究をすれば報われる事が、目に見える形で示されている点にも関係するような気がしてならない。

6/16/07
    週末にバスの路線が少し変わるという、多くの利用者にとっての常識も、時に人々を混乱させるらしい。今日も、Emergency center へ行きたい、と言う初老の女性に、どちらへ行けばいいのかと、道を聞かれた。バスの中の他の乗客にも場所を聞いていながら私にも声をかけてきたので、仕方なしにそこまで連れて行ったのだが、その道中(約5 分)、バスの文句ばかりを口にしていた。バスの中でも、冷房が強すぎると文句を言っていた事を考えれば、彼女がどんなタイプの人間かは察しが付くが、相手をするのはちょっと苦痛である。

6/15/07
    こちらは卒業式シーズン。UCLA では学科ごとに卒業式をしているのか、キャンパス内のあちらこちらに、小さな会場が設置されていた。マントを羽織い、変な帽子をかぶった女性が、父親と腕を組んで歩いているのを見かけると、こちらでは、子供が学位を取ると言うことは、親にとっても大変誇らしい事であるのがよく分かる。卒業式シーズンは、大学の周りのホテルが満室になるなんて、日本じゃ考えられない話だけれど、それだけいい親子関係が築けている人たちがアメリカにはまだ沢山いるとは、いい話である。

6/13/07
    久々に、日本から知り合いがやってきた。ゆっくりと話をする時間は相変わらず取れなかったのだが、会社にいるうちに、自分の研究成果を何らかの形で製品化したい、という彼の話は妙に印象的だった。そのためか、大学の研究機関ももっと応用研究を・・・というのが彼の弁のようだが、私自身は、応用展開が可能な範囲において夢を語るのが大学の役目であって欲しいと思う。それなりのレベルの学生を量産するなら、前者の方が圧倒的に有利だが、そんな雰囲気の中ではbreakthrough になるような仕事は難しいだろうから。

6/12/07
    テレビで、また下らない商品を見つけた。今度は、表面が加工された手袋を使えば、ポテトの皮が8 秒でむけると言う優れもの。自炊をしない私の感覚では、そんなに沢山のポテトの皮を剥く機会なんて数年に一度と言う気がするが、ポテトと格闘するの日常化している人には必需品なのだろう。確かに、こちらでは、残飯なども流しについている破砕機で細かくして流してしまうので、ポテトの皮を回収せずに済むと言う意味で、怠け者にとっては、価値があるのかも知れない。もっとも、本当の怠け者は料理なんてしないのだけれど。

6/10/07
    こちらのテレビではParis Hilton が刑務所を行ったり来たりしている事が、一日中報道されている。個人的には、わがまま娘に周囲が振り回されているだけのような気がするのだが、これだけ注目度が高いと、受け入れる刑務所側が適当な理由をつけて手放したくなる気持ちも分からなくはない。「少なくともあとXX 日は塀の中」なんて逆算していた番組もあったことを考えれば、彼らは今後の20 日あまり、この手の話題を引っ張り続けるつもりなのだろう。他に報道すべき事が、世の中には沢山あると思うのだけれど。

6/9/07
    この辺りでも、最近はいわゆる液晶の掲示板が増えてきているように思う。日本ではビルの側面に設置されるのが一般的だったが、こちらのタイプは看板そのもの。どれほどドライバーの目に触れているのか分からないものの、定期的に中身を入れ替える手間に加え、液晶パネルの導入により単位面積あたりの情報量が数倍になることを考えれば、長い目で見ると安く上がると言うことなのであろう。どうせなら、運転中にストーリーを追えるようにしてくれると楽しめそうな気もするが、そこまでは進化しないでしょうねぇ、きっと。

6/7/07
    あと数日で円満退社(?)を迎えるはずだった某ポスドクが、突如契約を解除された(=クビ)。この件については、ボスのご乱心ではなく、どう見ても彼の身から出たサビで、学生をあたかも彼の奴隷のように扱い続けたことが、結果的にボスの逆鱗に触れたらしい。新年度から他の大学の先生になる彼にとっては、今回の出来事がいい薬になるといいのだが、今までの彼の行動を見る限りは、それも望み薄。学生を学生とみなさない扱いを続けた挙げ句、次の大学からも解雇されるような事態に至らないことを祈るばかりである。

6/6/07
    ひょんな事から、別の学科の学生から、装置を使わせて欲しいとのメールを受け取った。一般的には、彼のラボの先生から私のボスに一言断りを入れるのが筋だと言ったのだが、彼の反応は悪い。そこでさらに手厳しいコメントと共に、私の言う事が理解できないなら他のラボに当たってくれと返信したところ、同様の装置を持っているラボを教えてくれとの返事が。問題なのは、他のラボの装置を、所有者の許可も取らずに安易に利用しようとしている点。他のラボにあたっても同じ事を言われるのが、なぜ分からないのだろうか?

6/4/07
    ちょっと前から、バスタブのお湯の排水速度が急降下。排水用のレバーが壊れた事に加え、おそらく配管もつまってしまったのだろう。高い家賃の元を取るため(?)、修理を依頼したら、意外にもその日のうちに解決してくれた。その一方、同じアパートに住む某氏の家の水道管は、文句を言って4-5 日経つと言うのに未だ水漏れが直らないとか。部品がなければ直せないのは分かるが、どの部屋も同じような配管(部品)なのだったら、どうして部品をストックしておかないのだろうか?遅かれ早かれどこかの部屋で使うのだから。

6/3/07
    家のそばの公園に行ったら、映画撮影をしていた。このような風景を時々見かける事を考えると、(Hollywood に近いこの辺りには)地の利があるのかも知れない。しかし、カメラが狙っているのはどう見ても45°上方。空のシーンだったのかも知れないが、私には普通の映画を撮っているようには見えなかった。現場にいたスタッフの数から察すると、いわゆるHollywood 映画と言うよりは、セミプロか低予算B 級映画のための撮影現場という感じだっただけに、ちょっと変わった作品を撮るのが目的なのかも知れないけれど。

6/1/07
    朝バス停へ行ったところ、前日とは何か様子が違うことに気付いた。それは、設置から一年もなっていないと言うのに、ベンチがおかれた屋根付きのバス停小屋(?)が根こそぎ持ち去られていた事。もともと狭い歩道に設置されたことに加え、あまりにきれいに持ち去られていた事を考えれば、住民の苦情により撤去された事くらい容易に想像できるのだが、時間通りに来ないバスを立って待たねばならなくなるのはちょっと残念。雨はほとんど降らないが、日射しが強いので、屋根の存在はそれなりに重宝していたんだけれど。

5/30/07
    先日ラボの学生さんが、貧血か立ちくらみの様な形で倒れてしまった。今は元気にしているようだが、本人の説明によると、食べ物をあまり食べず、水ばかり飲んでいたので、体内のpotassium が流れ出てしまった、と言うことらしい。もちろん「流出した」と言うより、経口摂取できていないことが問題なのは明らかで、水を飲むことによりダイエットを目指してもろくな事がないと言うことなのだろう。人間はイオン濃度の調節機能を保持しているにもかかわらず、K+ 不足になったとは、いったいどれだけの水を飲んだのだろうか。

5/28/07(祝)
    今日はMemorial day だが、身近に戦死した米兵がいる訳でもない私には、あまりぴんと来ない祝日である。それでも、テレビの映像を見れば、世界のどこかでは不毛な争いが続いている事は理解できる。これだけ戦争が続いていても争いをやめない人々がいる一方、半世紀以上昔の負け戦以来、戦争の放棄と唱え続けている民族がいるのは興味深い。強く念ずれば叶う時もあると言うことなのだろう。GHQ の押しつけ憲法を反芻するうちに、平和ボケした発想から脱却できなくなってしまったのは、些か問題ではあるけれど。

5/26/07
    毎日同じような時間にバスを利用していると、何人かの人とは顔なじみになる物である。時々、そんな彼らと手短な会話をすることもあるのだが、考えてみると、そのうちの二人がお互いに話をしている姿を見かけたことはない。二人とも、基本的には社交的な男性に見えるのにもかかわらず。無職っぽい黒人と飲食店で働く怪しい白人という、お互い相容れない者同士にとっては、日本人の方が人畜無害と言うことか。もっとも、私が同じような立場にいたら、やはり住む世界が違う人とは仲良くできないような気がするけれど。

5/25/07
    今日はゼミの代わりに、どこかの企業の人がデモをやると言う連絡が。何をするのかと思っていたが、彼らは多孔性材料と水を真空パックに詰めた物を持ってきた。真空パックの上から水の入ったカプセルを壊し、水が蒸発する際の気化熱を利用すると、パック自体が冷却剤として使えるという。確かに、かなり冷たくなるのだが、飲み物を冷やすには物足りない。1 個あたり25c ほどとはいえ、彼らの目論見に反して売れないだろうと言うのが我々の一致した意見。最終的には米軍のイラク駐留兵のためのものになるのだろうか?

5/23/07
    ある学生の姿が見えない・・・と思っていたら、どうやらappendix のために入院しているらしい。聞くところによると、手術自体は何の問題もなく終わったようで、今は安静にしているとのこと。お隣のMedical school にいるのだったら、お見舞いに行くべきか?という話も出ているが、どうせなら、笑わずにはいられないmovie を持っていき、開腹したした場所にちょっと刺激を与えてみたいというのがイタズラ好きな私の下らない計画。むろん、傷口が開いちゃったら困るけれど、抜糸前なら致命傷になることもないだろうから。

5/21/07
    ここのところ出張続きだったボスが、珍しくラボにいた。そんな彼が、あるプロジェクトの報告会で、R & D Award をもらったそうで、私に証拠品のトロフィーを見せてくれた。そもそも彼は、私が作ったスライドをどう説明していいか分からず、数日前、わざわざDC から電話をかけてきた位なのに、表彰されていたとは世も末。ボスがおいしい所ばかり持っていくのはよくある話だが、少なくともこの件に関しては、年に一度の研究報告会とは形式的な物で、政治的な意味合い(今後の予算配分)に重きが置かれているのかも知れない。

5/20/07
    大学のそばのItalian の店へ行ったら、いつもとは異なり、ピザを勧められた。連れがいるわけでもないのに一枚のピザを勧めるとは変な話だと感じつつも、たまにはそれもいいだろう、と言ういい加減な気持ちで注文したところ、案の定、直径30 cm 近くあろうかというピザが出てきた。しかし、食べ始めてみると、案外すんなりお腹に入ってしまうもので、難なく完食。そんな私を見た店員には"Very good!" と言いながら喜んで(?)いたが、ピザ+ドリンクで$20 とはちょっと高すぎる。それなりにおいしかったことは確かなんだけれど。

5/18/07
    某ポスドクにとって最後のゼミがあった。私は最近彼が何をしているのか全く把握していなかったのだが、彼なりに色々考えて実験をしていた事を知り一安心。しかし、あちらこちらに粗があるので、話を聞いていると「???」と言う点が散見されたのは残念だった。データの解釈が雑なので信用しきれない、と言うことは、普段から、しっかりと考える習慣が無いための産物。もっともらしい答えをネットで探し満足している世代ゆえの問題と言うことなのかもしれないが、自身の研究内容くらいは自分の頭で考えたいものである。

5/17/07
    C&EN によると、150 人に一人は自閉症関連の問題(ダウン症を含む)を抱えているらしい。その発症メカニズムは未だ解明されていないが、遺伝子の問題に起因するのは意外に少なく、外的な刺激の蓄積によりある日突然発症すると考えている研究者もいるとのこと。つまり、何がトリガーになっているのかを探るお仕事が存在する訳である。ASD は先進国特有の症候群かどうかすら知られていないそうだが、全てを疑わねばならないとは、人間が豊か(過保護)になりすぎたことが根底にありそうなものだが、実際はどうなのだろうか?

5/15/07
    昨年も同様の通知が来たような気がするが、ガス料金の"20% rate discount" に関する手紙がポストに入っていた。要は、収入が少ない世帯のガス料金は20% 引きになる事もあるので申請しろと言うこと。気になるその最低ラインだが、一人暮らしだと$28600。標準的な4 人家族の場合には$40500 (つまり500 万円程?)が基準になるので、アメリカの一般的な収入を考慮すると、この恩恵に授かる人は決して少なくないような気がしてならない。私がCA 州に納めた税金の一部はこんな形で使われていると言うことなのだろう。

5/13/07
    家のそばには"We never close" と言う看板を掲げたレストランがある。少なくとも以前は、深夜でも明かりがついていたので24 時間営業だったのだろうが、最近、真夜中に店の前を通ると、どう見ても休業しているような雰囲気のことがしばしば。初めは、客がいないから店を閉めているのかと思っていたが、どうやら24 時間営業は週末だけになったらしい。設立当初の1944 年から店を閉めずにやっていたのかは定かじゃないが、看板通りの営業を続けて欲しいと思わなくもない。もっとも、そんなにおいしい所じゃないんだけれど。

5/11/07
    大学のそばのバーで、店員と客がカードで遊んでいる光景が目に入った。どうやら、誰が支払いをするかを決めるために、そのテーブルで飲んでいたグループ全員のクレジットカードを店員に委ねていたらしい。つまり、彼女が一枚ずつカードを引き抜き、客に返していけば、誰かのカードは最後まで彼女の手元に残るので、その不運を引き当てた人が、全額支払わねばならないと言う仕組み。上司に集る事の多い日本で見かけたことはないと言う意味では、自分の飲み代は自分で払うアメリカらしい文化と言えるかもしれない。

5/10/07
    今日が最後、となる某ポスドクが彼の私物を整理して出ていった。その直後、机の上に残されたいくつかの使えそうで使えない文房具を手にとっている人々を見た某学生が、(そんな最中に退職者が忘れ物を取りに戻って来るという)AG Edwards のCM みたいだと言い出した。もっとも彼の場合は、CM のように在籍中に大きなEGG を育てたわけでもない(= 成果ゼロ)ので、忘れ物(?)はなかったようだが・・・。逆に言うと、1ヶ月後にその存在を忘れ去られないためには、ラボにいるうちにそれなりの貢献を示す事も重要なのであろう。

5/8/07
    ラボの某氏は、私がproposal を書いていた頃、呑気に教習所に通っていたらしい(許せん!)。聞くところによると、ようやく免許も取れ、最近、車を買ったとか。彼は「大きなおもちゃができた」と喜んでいたが、駐車場がないのでアパートの敷地の前に止めておくと言う彼の言葉が気がかりだった。そして今日、案の定と言うべきか、駐車違反のチケット($50)をもらってしまったらしい。もっとも、近頃の彼の浮かれ様を見る限りは、調子に乗りすぎて事故を起こすことの方が心配だが、彼は安全運転に徹することができるのだろうか?

5/6/07
    移民系のカナダ人のポスドクが、自分の祖国はどこにもない・・・とぼやいていた。彼の生まれたの文化は、カナダやアメリカとは全く違うのは仕方がないにせよ、北米で過ごした10数年という期間は、幼少期を過ごした土地の人々と同様の考え方を共有するにはあまりに長すぎたと言うことのようである。例えるなら、北朝鮮問題を必要以上に大きく取り上げる日本の光景が、今の私に奇異に映るのと同様か。同じ国に生まれた者同士でさえ理解し合えないのであれば、世界中で国家間紛争が絶えないのは当然の成り行きであろう。

5/4/07
    久々にPC から銀行口座をチェックしたら、MI 州から税金の過払い分が振り込まれていた。一方のCA 州も送付したチェックを換金したようなので、州税については無事に申告できたようである。しかし、昨年から問題続きのFederal tax は未だ何の動きも確認できない。ラボの学生の一部はすでに返金を受けたと言うことは、問題がなければ、お金はすぐに返ってくるはずなのに・・・。それ以外に気付いたのは、クレジットカードの限度額がいつの間にか改訂されていたこと。とは言っても、私の残高には何の影響もないんだけれど。

5/2/07
    某省庁へのporoposal 提出はかたが付いたが、仮に採用されようものなら新たな問題が発生するはず。つまり、proposal は大風呂敷を広げる事も多いので、予想通りに実験が進まない学生(= 実働部隊)が、結果的に犠牲者になるという事。とは言え、中途半端なproposal を書いたために、それが不採用となれば、人件費の制約上、誰かのクビが切られる事になる。つまり、一度、研究計画をぶち挙げるのなら、その通りの結果を出すしかないと言うのが現実。データを偽造しちゃう人が出て来る事には、それなりの理由がある。

5/1/07
    こちらでは、車いすでバスに乗り込んでくる人も少なくないが、その車いすの大部分は電動式で、タイヤを自分で回している人はもはや少数派のように感じられる。確かに、力の弱った人々に強靱な腕力を期待するのは難しいだけに、一人で外出するには電動式の車いすが必要になるのだろう。ただ、電動式と言えその価格は$1200 ほど(日本の半額以下)。需要があるから価格も下がるのだろうが、いわゆる弱者を取り巻く日本の環境が現在のアメリカのそれに追いつくには、10 年以上かかるような気がしてならない。

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