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LA に長期滞在 (2006.11〜2006.12)


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12/31/06
    世間には、年末になると、年内にやり残した仕事を片付けようと試みる人が多いのだろうが、やり残しが短時間で消化しきれる範囲を越えている私は、年末も働き続ければいいんだろ、と半ば諦めモード。とは言え、期限を決める事で集中力が高められるのなら、それもいい方法かも知れない。そんな訳で、私も来年のこの時期こそは休みを取るために・・・、と一瞬考えたが、来年の事を語っても鬼に笑われるだけ。素直になれない私(?)は、今年と同様、来週からもまた仕事雑用三昧の生活を送るような気がしてならない。

12/30/06
    CNN Headline では、フセイン元大統領関連のニュースを繰り返し流している。個人的には、まずは処刑ありきという筋書きの元、別件逮捕+裁判という感が否めなかったが、アメリカの関与が強すぎただけに、これも当然の帰結と言うより仕方がない。テレビによると在米イラク人はこの一件を歓迎しているようだが、米国国内向けの宣伝かと勘ぐりたくもなる。現在のイラク政府の自治能力は別にして、干渉好きな現在のアメリカは、WWII 後に天皇を処刑しなかった頃のそれとは異なる国になってしまったのかも知れない。

12/29/06
    テレビのCM で、今度はトマトを育てるためのキットを紹介していた。確かに、新鮮なトマトが安く食べられると言う宣伝自体にはウソはないのだろうが、トマトに6 週間も水をやり続けるだけの根気がある人なら、こんな物をわざわざ通販で買うとは思えない。私の感覚だと、小学生の夏休みの自由研究向けの教材として、日本人向けに販売した方がよさそうなものだが。売りに出してみなければ、どれだけの反響があるか分からないとは言え、そこま商品化に執念を燃やさなくてもいいだろうに、と言うのが私の正直な感想である。

12/27/06
    Social Security Administration からの手紙に、これまでに私が支払った保険料などが記載されていた。これは日本の年金と同様、高齢者に年金を支給するため、若者の給料を巻き上げる制度。圧巻だったのは、現在の仕組みのまま年金を支給していたら2040 年までに破綻するとか、支給すべき額の3/4 しか払えない・・・と、具体的に説明していた件。100 年安心なんて嘯いているどこかの国とは大違い。もっとも、私にとっての不安材料は、日米のいずれからも受給資格が得られず、無年金老人になる事の様な気もするが。

12/25/06
    LA の人々のクリスマスの過ごし方は、やはりミシガンのそれとは若干異なるようで、Starbucks 、映画館、Subway など、営業している所もちらほら。まるでゴーストタウンになっていたA2 よりは、外食せねばならない私にとってはありがたい事と言えそうである。ただ、予想していたほど開いている店が多くはなかったという意味では、家でおとなしくしていた人も多かったはず。まぁ、日本人だって天皇誕生日にはくつろぐのだから、アメリカ人がキリストの誕生日にゆっくりするのは、ごく自然な事なのだけれど(←比べるなって?)。

12/24/06
    暦の上では、今日はクリスマスイブ。しかし、LA にいるとそれらしい雰囲気はあまり伝わってこない。天気があまりに良すぎることも一因だが、それっぽい飾りが目に入ってくるのが、おもちゃ屋の前というのは問題。むろん、Beverly Hills にでも行けば、綺麗な飾を目にする事はできるが、他人の豪邸を見ているうちに虚しくなりそうな気がしないでもない。結局、いつかは立派なクリスマスツリーと共に・・・なんて言いながら年を重ねていくのだろうが、分相応という意味では、その方が合っているのかも知れない。

12/22/06
    今朝は珍しく、風の音で目が覚めた。こちらへ来てからの約10ヶ月間、毎日のように穏やかな天気だったので、風が強い日がある事すら忘れかけていたような気がする。しかし、今回の強風のおかげで、玄関の戸がしっかりと閉まらないと言う問題を発見。風が吹くたびに、風圧で押されたドアがカタカタと音を立てるのは、温暖なLA においては、すきま風以上に腹立たしい。ミシガンとは異なり、毎日のように冷たい北風が吹く訳じゃないとはいえ、玄関のドアくらいちゃんと設置して欲しいと言うのが本音である。

12/20/06
    ひょんな事から、大学のそばのちょっと洒落たレストランへ行ったところ、Xmas プレゼントの交換会をしている集団に遭遇。この手の会は、集団の大部分がクリスチャンだったりすると珍しくはないが、多国籍集団と化した私のラボには馴染みにくい文化かも知れない。とはいえ、横目で見た限り、実用性よりウケを狙ったプレゼントが多かったと言う意味では、これも単なる宴会の延長か。$20 位で探さねばならないとなると、ウケを狙うにもセンスが問われそうだが、一回くらい、外人を相手にやってみるのは楽しいかもしれない。

12/18/06
    この辺りにはたくさんのバスが走っているが、その利用者の多くは学生か、ちょっと貧しそうな人のような気がする。と言うのも、初乗り運賃の75c を払わずに乗り込み運転手に催促されているのはましな方で、「前回、今度乗った時に払うと言ってたでしょ」なんて運転手とケンカをしている人もいるのだから。日本の半額以下の料金でこんな事が起こるのは、アメリカの貧困層は本当に貧しいと言う事なのだろうが、私も、こんな光景を見ずに(=バスに乗らずに)すむ身分へ、そろそろ出世したいものである(ちょっと絶望的だけど)。

12/16/06
    ようやくD 論を提出し、卒業の見込みのついた某学生さんのお祝いのため、彼を含めた総勢4人で、ボス宅へ邪魔した。ボスは、卒業が決まった学生さんを家へ招く、と言うのを一つの決まり事としていて、毎回、手料理を振る舞うのだという。なお、印象的だったのは、ボスが初めてその学生さんと会った頃の出来事をよく覚えていた事。昔の事を懐かしそうに話している姿を見ると、それだけの長いつきあいが必要だった事がよく分かる。学生がどれだけ優秀でも、学位を取らせるのは簡単じゃないのは、日本と同様かもしれない。

12/15/06
    いつの間にか、今学期も終わってしまったUCLA だが、今日はDepartment holiday party があった。ミシガンでも同様のパーティーがあった事を考えると、アメリカの大学では、このようなパーティーが、日本の忘年会と同様の位置づけになっていると言えそうである。唯一の違いは、学科の公式(?)行事ゆえに、午後3時にスタートした点。たくさん飲み続けるにはいいかも知れないが、仕事がたまっている私は早々に退散。10時を過ぎてもどこからか聞こえてくる酔っぱらいの奇声が、些か恨めしく感じられたのは言うまでもない。

12/14/06
    レバノン生まれのポスドク曰く、レバノンはとても綺麗な国だが、安全には難があるとのこと。現に彼の親戚の、わずか19 歳の兵士は、爆弾テロか何かに巻き込まれ、戦場ではない場所で亡くなったとか。後に残された両親はすっかり落胆し、別人のように・・・と言う話を聞くと、テロによる悲劇が、意外に身近なところで起きている事が理解できる。問題解決のための実力行使と言うより、テロ自体が目的になっている現実は、端から見れば本末転倒だが、それが正せないくらい宗教紛争は根が深いと言う事なのかもしれない。

12/12/06
    UCLA では、新学期の始まりから数えて10 週目が中休みになっているようで、キャンパス内にいる学生の数が激減。しかし11 週目に相当する来週は、本格的なクリスマス休暇の始まりの時期と重なるわけで、事実上、多くの学生さんにとっては、今週から冬休みが始まったようなものなのだろう。ちなみに、11月の末にはthanksgiving で実家に戻っていた人にとっては、実際に講義を受けたのは9 月末から11 月末の正味2ヶ月。一年の半分近くがお休みとは、UCLA の学部生さんはいい御身分と言えそうである。

12/10/06
    M 新聞の社説を見る限り、日本でも労働時間のあり方が議論されているようである。アメリカの企業には「給料は時間ではなく成果に対して払う」と言い切る人も多いが、無能な人でもクビにはならない日本では、成果主義は馴染まないだろう。つまり、仕事一つあたりの単価では、仕事ができる人ほど、低賃金で働かされる事も珍しくはない。「人間の平等な権利」と「給与格差の抑制」が等価だという勘違いは、長い目で見た場合に会社の繁栄とは正反対に作用しそうなものだが、日本の企業はどう対処していくのだろうか?

12/9/06
    テレビのチャンネルを何気なしに回していたら、どこかで見たような顔が目に入った。誰だろうと思い、ちょっと考えてみたところ、こちらのいわゆるポルノ女優だった。彼女にどんなインタビューをしているのかと言えば、「撮影の時に演技をしているのか?」など、テレビで放送できる当たり障りのない話題がメインで、当然、きわどい映像は出てこない(アメリカの一般向けのテレビ番組で18禁映像が流れる事はまずない)。ちなみに彼女曰く、演技をする事もあるとか。予想通りの回答だが、妙に納得させられたのは言うまでもない。

12/7/06
    ボスからの仕事の丸投げは今に始まった事じゃないが、今度はDOE のレポートを書けというお達しが。プロジェクトの概要すらろくに把握していないに、どう書けばいいものかと思ったが、文句を言ったところで彼が自分でやるとも思えないので、研究内容がらみの所だけ適当に仕上げ、ボスに送り返しておいた。その後、戻ってきたレポートを見るに、ボスが手を入れた様子はほとんどなし。いい加減なレポートのせいで来年の予算が減らされても、私に責任をなすりつけるのだけはやめてくれ、と言うのが現在の偽らざる心境である。

12/5/06
    こちらに来てまだ2〜3ヶ月のポスドクが年内に帰国するらしい。聞くところによると、ボスの提示したテーマに全く興味が持てなかったとか。ただ、彼を見ていると、お世辞にも社交的とは言えない性格に加え、その状況に耐えうる図太さが欠けていた故の決断じゃないかと邪推してしまう。渡米当初英語力がゼロだった私は、ビールの力を借りた(一緒にバーへ行った)おかげで孤立せずに済んだが、そんな術を持たない場合は集団に溶け込むのも一苦労。研究ができても海外で生きていけるとは限らないとは、この事なのであろう。

12/4/06
    ちょっと前に、とある人がゲイだという噂を耳にした。今まで、身近にその手の知人がいなかった事もあり、その後、密かに彼の行動を観察しているのだが、女の子と仲良く話をしている事も多く、とてもそうは見えない。むしろ、両刀遣いなんじゃないかと勘ぐりたくなってしまうと言うべきか。むろん事の真相は、私にとってさほど重要な事ではないけれど、アメリカにいるとその手の話がかなり現実味を帯びた形で語られるというのは新鮮な感覚である。私も、あいつはゲイだと言われないうちに、早くお嫁さんを見つけねば(笑)。

12/3/06
    昨日のUSC vs. UCLA 戦でUCLA が勝つと言う珍事が起きたけれど、結局Michigan (#3) はBCS の1位決定戦には進めず。OSU (#1) に最終戦で負けていると言うのも不利な点だったのだろうが、それは仕方がない。しかし、ポストシーズンのスケジュールを見てびっくり。Rose Bowl で対戦するのは、3年前の雪辱をはらすべきUSC。USC にしても、昨年Texas に逆転負けを食らった試合となれば、お祭りモードとは行かないだろう。幸運にもLA に住んでいる私にとってはRose Bowl を見に行くいい機会だが、実現するだろうか?

12/1/06
    ボスの家でPotluck party があった。何を持っていくべきかちょっと考えてみたが妙案も浮かばなかったので、ラボの某日本人と共に、日本食レストランへ行き、適当なつまみ(天ぷらや枝豆)を買って済ます事に。最近は、ラボのメンバーの国籍が多様化しているので、ボスの家に持ち込まれた料理も様々。あまり挑戦したくない・・・と感じさせられる物もいくつかあったと言うべきかも知れないが、総じて見れば、それなりに良くできた料理が多かったように思う。多国籍料理とビール囲まれて、私がご機嫌だった事は言うまでもない。

11/30/06
    暖炉に薪をくべる機会はほとんどないLA だが、最近、"Dr. Wood Splitter" という、簡単に薪割りができる装置のテレビCM がよく目に入る。確かに、操作は簡単そうだし、安全に配慮した設計がなされているようなので、いい商品なのかも知れないが、暖炉もなく、キャンプやBBQ とも縁遠い生活を送っている私にとっては、CM を流す事の必然性すら理解できない。もっとも、こんなCM をいくつか集めれば、数年後にDiscovery or History Channel 用の番組が作れるはずだという意味では、商品の重要性が想像できなくもないけれど。

11/28/06
    毎日のジャンクメールの中に、今回は、"Who's Who Nomination" という物が紛れていた。要は、2008年度版のWho's Who in America (いわゆる人物鑑)を作るので、biographical data を提供してくれという内容。むろん、私のデータなど実際に掲載(採用)される事もないだろうから、伝記を作成しても仕方がないが、そこそこの権威者が後世に名前を残すにはもってこいの機会なのだろう。もっとも、一般人の私にとっては、結構なお値段のはずの人物鑑を、どのような人が利用するのかと言う事の方が、気になる問題である。

11/27/06
    夏場はまず雨が降らないLA だが、未明から早朝にかけて、ちょっと雨が降ったような気がする(ベッドの中でそんな音を聞いた記憶が・・・)。この辺りは、10-11月頃の平均的な降水量でさえ"trace" と表記される事がある位なので、降雨さえもが珍しく感じられるが、このような感覚は東京に住んでいる限りは理解できないだろう。もっとも、私が家を出る頃にはすっかりいい天気になっていたので、傘を使う機会はおあずけ。こんな生活が何年か続けば、いずれ折り畳み傘の畳み方すら忘れてしまうかも知れない(ウソ)。

11/25/06
    ここ数日、モデルを組み立てては分解するという作業を繰り返してばかりいる。もちろん、遊んでいるわけではなく、まじめに考えながらの作業なのだが、小学生の頃に遊んだLEGO の記憶とだぶってしまう。とは言え、単純な模型を規則的に組み上げ、複雑な構造を作らねばならないので、簡単に見えるかも知れないが、いざやってみると案外難しい。ウソだと思った方は、ものは試しにこんな模型を作ってみましょう。(自然はそんな構造を選択的に生み出すけれど、)意外な難しさに気付くのではないでしょうか。

11/23/06(祝)
    ついに4回目のthanksgiving を迎える事に。LA の人々のthanksgiving の過ごし方は、A2 のそれとさほど変わらないのだろうが、A2 よりも町中を歩いている人々を数多く見かけたような気がする。ヒスパニック系には、アジア系と同様、thanksgiving を祝う習慣がないからなのかは知らないが・・・。一緒にターキーを食べる家族がいる訳でもない私にとっては、単なる休日でしかないthanksgiving だが、アメリカに渡ってきたアホアホ研究者の繁栄を祈り、今日は、先日もらったどらやきを、ターキーの代わりに食べる事にしよう。

11/21/06
    ESPNSportsCenter では、その日にあったファインプレーを10位から順に流している。基本的には、アメリカンスポーツの映像が流れる事が多いような気がするが、今日の1位はサッカーだった。珍しい事もあるな、と思っていたらFK が始まった。欧州にはキックの上手い選手がいるんだなと思いつつ、画面をよく見たら、蹴っていたのはなんと中村俊輔。アメリカ国外における日本人のファインプレーが1位にランクされるなんて希な事。サッカーには興味のない私だが(というか、俊輔は好きじゃない)、いい物を見たように思う。

11/20/06
    そろそろthanksgiving の時期だというのに、ここ二日間は真夏に逆戻り。最高気温が30 ℃ を越えるなんてどうかしていると思ったが、テレビで、この気温は観測史上の暑さに迫るものだと言っていたのを見て妙に納得。だいたい、ミシガンでは雪が降るこの時期に、真夜中でも半袖でいられるのだから、まともな季節感を持ち続ける事など無理な相談。過ごしやすいのは確かだが、日本の四季が頭から離れない私にとっては、このまま妙に暑いXmas を迎えるよりは、ちょっと寒いくらいの方がいいと感じずにはいられない。

11/18/06
    ミシガン大のNCAA のフットボールも、今日のOSU 戦でおしまい。長年のライバルである両校がBCS ランキングの1位と2位として対戦するという事で、数日前から、天気予報でさえColumbus (OH) の天気を紹介するくらいの盛り上がりを見せていた。試合は、ミシガン大が敵地で善戦したもののOSU を倒すには至らず。昨日亡くなったミシガン大の元ヘッドコーチの弔いとはならなかったのは残念だが、こればかりは仕方がない。次はここのところ勝ち星のない正月のボウルゲームだが、いい試合を見せて欲しい物である。

11/17/06
    いつにも増して、あっという間に時間が過ぎ去った一日だった。確かに今日は、来年の春の学会の締切日。それに加え、共同研究者にデータを送ったり、忽然と動かなくなった装置の分解修理を試みたりしていたために、コーヒーショップに行く暇すら取れず・・・。結果的に、昼間に水(やコーヒー?)を飲む時間を惜しんだためなのか、夜になってから脱水症状に由来する頭痛が発生。水をたくさん飲んで一晩寝れば頭痛は消えるが、忙しい時こそ、心にゆとりを持って行動せねばならないと言う事だったのだろうか。

11/15/06
    こちらに来てからと言うもの、見知らぬ人に話しかけられる機会が増えた事は少し前にも述べたが、その後も「$1 札を両替してくれ」とか、「(携帯で通話中の人に)ちょっと鉛筆を貸して」など、変な頼み事をされる機会は尽きない。そして今度は、信号待ちの際に、「その靴ちょっと見せて」という声が。日本だったら下手なナンパの一種かと勘違いされるかも知れないが、靴のデザインが、なぜか彼女を引きつけたのだろう。私にとってはただの靴だが、これを見て話しかけたくなってしまう人が世界にいるとは興味深い事である。

11/13/06
    某テレビ番組に、ハリケーン被害に二度と遭わないよう、Louisiana から100 mi も離れた場所に、家ごと引っ越した人が出ていた。それほど大きな家ではないとはいえ、3-4 部屋はあろう平屋の建物をトレーラーで運び込み、10 feet の高さの土台(柱)の上に載せると言う壮大な計画は、日本人の想像力を凌駕している。最終的には、土台(=地上)部分にも部屋を増築したのだが、運んできた二階の部分は洪水にも耐えられるというのが彼らの目論見。土台がちょっと貧弱に見えたのは気がかりだが、いい引っ越しを見たように思う。

11/11/06
    とあるの書評を見ていたら、職場における頭痛や眠気は、その仕事その物からではなく、建物の中の空気の汚れによって引き起こされている可能性がある、と書かれていた。確かに、奇妙な症候群が蔓延しているのなら、あり得ない事とも言いきれない。しかし、それ以上に怪しげな物質が飛散していそうな私のラボで、そのような症候群に冒されている人は見あたらない。耐性が向上したのか、飛散している物質が根本的に異なるのかまでは、私はよく知らないが。とは言っても、きれいな空気が好ましいのは言うまでもない。

11/9/06
    現在のアパートは、家賃が無意味に高いだけあり、メンテナンスもしっかりやっているように思う。先月の部屋の備品(煙探知機なども含む)の点検に加え、最近は、コインランドリーの大改修の様に、どうでもいい事に散財している。そして今回は、先月の点検の時に見つけたのか、最近なぜか動かない流しの水切り用のブレード(?)を交換する、と言う連絡が入った。壊れているよりはいいが、利用頻度を考えればどうでもいい話。これも高い家賃を維持するための一つの手段なのだろうが、釈然としないのは気のせいだろうか。

11/8/06
    月曜日に引き続き、フロリダからお客さんがやってきた。彼とは、以前、顔を合わせた事があったものの、果たして私のことを覚えているか?と心配していたところ、メールのやりとりを含め、私のことを認識していたようだったので一安心。その後は、昼食をはさんで、数時間にも及ぶディスカッション(+雑談?)。彼の話を聞いていると勉強になることも多いのだが、全てが終わった夕方にはぐったり。普段、実験装置などとの付き合いしかない私にとっては、お客さんの相手はかなり神経+体力を使う任務(?)のようである。

11/6/06
    化学科の学生や教官を選考の対象にした表彰式があった。優秀なTA や顕著な研究成果を上げた教授などが賞をもらっていたが、そのやりとりは、日本式とはずいぶん異なる。つまり賞状を両手を差し出し恭しく受け取る人などおらず、渡す方だって右手しか使わない。ただ、社会へ出て成功した多くの卒業生が、母校のために賞を創設している姿を見ると、日本の授与式が形式にとらわれているだけの物にも見えてくる。礼儀を否定する気はないが、社会の成熟度という意味では、こちらの方が数段上手なのかも知れない。

11/5/06
    日本は三連休だったのだろうが、こちらにはそんな連休は存在しない。むろん、連休がないのは構わないが、金曜日に出されたいくつかの宿題(?)のために、休日もあたふたしながら過ごさねばならない事は納得がいかない。とはいえ、3年前とは異なり、来週やってくるお客さんを相手に、どんな風に英語で話をしようかと心配しなくなった、と言う意味では、ここのところかなり図々しくなったと言えるかも知れない。自分のキャパを上げるには「色々な仕事を短時間でこなす訓練が必要」と言うのは、紛れもない事実のようである。

11/3/06
    11 月になったとは言え、このあたりにいると昼間は半袖で過ごせないこともない。しかし、世の中にはさらに暖かい国があるようで、ラボのメキシコ人に言わせると、メキシコはもっと暖かい場所なのだそうだ。論より証拠、彼は生まれてこの方一度も雪を見たことがないとのこと。そんな話を聞いてしまうと、真冬のミシガンに連れて行き、彼がどんな反応を示すのか確かめたくなるが、「雪+綺麗な景色」を見るのなら、他にもいい場所は沢山ある。近場(?)のコロラドでスキーをする時間が取れればいいけれど、ちょっと難しいかな・・・?

11/1/06
    カナダの某大学から、日系3世(カナダ生まれ)という先生がやってきた。彼とちょっと話をしたところ、彼の祖母(日本人)は、色々な日本の食べ物を作ってくれたらしく、一般的な日本の料理はだいたい食べたことがあるそうだ。その中でも、祖母が作ってくれたぼた餅を食べた事も・・・という話が印象的だった。カナダに住んでいても、(幼少の頃の影響もあり)アジア系の物を食べる機会が多いと言う話を聞くと、幼少時の食生活の意味合いがよく分かる。私も日本人の端くれらしく、煮物や焼き魚を食べるべきなのかもしれない。

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