こちらでは、日常的に刑務所に関する番組が放送されている。今日は、刑務官が、外部から送られてくる手紙に犯罪がらみのメッセージが隠されていないかをチェックしている様子が紹介されていた。例えば、文章中のカンマの前にある単語をつなぎ合わせると、別の文章が出てくるといった具合に。端から見ていると、
のようだが、手紙はギャングの情報伝達手段なのでしっかりとチェックせねばならないとか。性悪説に徹しなければならないこの手の仕事は、日本人にはなじまないだろうが、一日だけなら楽しめるかもしれない?
2/4/09
先週、何人かのPD は、来年度の契約を更新しないと言われたらしい。二年間はキープしてもらえるのだから、理不尽な通達ではないが、最近の
C&EN にも就職戦線は厳しいと書かれているだけに、彼らがそれなりのポストをすぐに見つけられるかどうか?かくいう私は、ささやかなニンジン(?)にごまかされ、次々に責務を増やされているように感じる。そうなってくるとクビになる確率は下がるが、長期的に見たら、早くクビになった方が
楽しい人生が送れるような気さえしてくる。むろん、前述のPD 達に、そんなことは言えないけれど。
2/3/09
某出版社から論文の査読依頼が来る時は、査読に際しScopus (データベース)を活用してくれと書かれている。今回初めて使ってみたところ、それが予想外によくできていることに気がついた。ついでに、査読の対象となる論文を投稿したグループが、極めてよく似た実験結果を最近いくつも発表していた事まで発見。二重投稿ではないが、自身の論文を隠してまで(=引用せず)論文数を稼ごうとするのは、おそらくマナー違反。その意味で、Scopus の宣伝の真意は、営業もさることながら、不正の事前予防にあったのかも知れない。
2/1/09
早い物でもう二月。先月は、DOE, DOE, Navy のquarterly report と、昨年末に起きた死亡事故に端を発する数度にわたる安全チェックで終わってしまったような気がしてならない。もちろん、両者とも、ラボを運営・維持していくためには重要なことなのだが、疲労感だけが残っているのはなぜなのか?◆今日はSuper Bowl の日。まじめにテレビを見たわけではないが、どこぞの大学生とはレベルが違う。今年は見ていて楽しい試合だったのではないだろうか。UM の選手も、10 年後、ここに来られるよう頑張って欲しいものである。
1/30/09
先日行われた施政方針演説、一見それっぽいが、何か引っかかる。弱者への援助もいいが、実働部隊として機能し、かつ、お金を浪費している30-40 代への配慮が足りない事に加え、最近までの経済成長が、政府の無策ぶりを見かねた民間企業の努力によって生み出された事すら自覚していないように取れたのがその理由か?この調子じゃ、今回の経済危機からの脱出はおろか、経済成長の継続なんて夢のまた夢。中間層が負担増を受け入れてでも政府を支えたくなるような政策は、無い物ねだりであってはいけないのだが。
1/29/09
某知人がちょっと前に家を買ったそうで、その写真を添付してくれた。本人曰く1870 年代に建てられたレンガ造りの家なので、ちょっと手を入れる必要があるとのこと。なお小生、住宅価格とは縁のない身分ゆえ、興味本位で某学生に予想される価格帯を聞いたものの、あまりの金額のためか、瞬時に円に変換できず。そんな私を見た彼は、それを(最上級?)メルセデスの数に置き換えてくれた。1 メルセデス = 1000 万円とはおバカなレートだがballpark figure を得るにはお手頃な方法だと秘かに感じているのは私だけだろうか?
1/27/09
どこかの島国の幹事長(D 党)が、海賊は漫画で見たことあるがイメージがわかない、と言ったそうで。私も生で見たことはないので、イメージが湧かないのは百歩譲るとしても、日本の船舶が海賊から襲撃を受けたかどうかを問題にしているのは重傷。日本の船舶であろうがなかろうが、通商路が確保できなくなれば、彼の言う「くらしに活!」だって崩れ去るであろうに。参院の経済産業委員会で質問をしている議員が、日本にとっての貿易の意味合いを理解していないとは、議員としての資質不足を露呈している以外の何物でもない。
1/26/09
ミシガンにいた頃のメインバンクが、最近PNC bank (知らなかったのだが全米でtop 10、中西部を中心に展開しているらしい)に吸収されたとのこと。こちらの銀行数は日本に比べると少ないそうだが、それでも、再編が止まらないようで。個人的には、銀行なんて10 行もあれば十分だと思うけれど。◆銀行がらみで思い出したのだが、この一年でアパートの保証金に付いた利息は約$80。昨年に比べると$15 あまりの減収。金利は確実に下がっているようである。来年の利息は?願わくば、それまでに別の場所に移りたいんだけれど・・・。
1/24/09
ある先生が言うに、アメリカの地方大学は、優秀な学生を集めるために努力しているらしい。ちょっと高めに学費を設定し、大学の施設・設備の質を高めると共に、出来る人には奨学金を授与して囲い込んでしまうのだという。しかし、奨学金を勝ち取るような学生は、得てして金持ちの集まる高校(だから教師の質も高い)に通っているのも事実。日本では東大生一家の平均収入が話題になることもあるが、私が思うに、こちらはその比ではない。お金がないと優れた経歴(学歴)が得づらいとは、貧乏人にとって、不平等な世界に違いない。
1/22/09
カードの年間利用記録を見ていて再認識したのは、一年間に600 回以上コーヒーを買いに行っていたこと。毎日2 回くらい通っているのは自覚していたのだが、カード利用額の約1 割がコーヒー代だとまでは知らなかった。収入に対する比率は1-2% なのだろうが、コーヒー屋で費やした時間は?◆IE8 beta2 をインストールしたら変なことに。この PC は未使用メモリをうまく解放してくれないのだが、これはちょっとひどい。メモリ不足の結果、論文のDL に支障が出るようなPC には用はない。買い換えの時期は近そうである(んっ、贅沢?)。
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1/20/09
新大統領就任のニュースを見ていて気になったのは、
就任演説前にDC に集まり騒いでいた人々が、三週間前にHappy New Year!と叫んでいた人々とダブって見えた事。期待するのものが大きすぎると、それが得られないと分かった瞬間に支持率が急落する可能性もあるのだが、そんなに脳天気で大丈夫なのか?事実、昨年9 月に投資銀行が破綻する直前まで、彼の支持率は下がっていたのだから。とは言え、いざという時にちゃんと団結するのはアメリカ人。認めたくはないが、これこそが日本との
決定的な違いかもしれない。
1/19/09(祝)
何かと悪名高いBush 大統領だったが、水素エネルギー関連の研究費をばらまいた点では、お世話になったと言えるかもしれない。似たような意味では、Obama 政権でもエコに絡んだ雇用の創出に努めるようだが、金融危機の余波でCO2 の排出量が減少するであろうこの時期に、エコ関連の仕事を作るというのは皮肉な巡り合わせである。そりゃ、長期的に見れば、脱化石燃料という方向性は正しいのだが、原油価格が急落した現状でどれだけのincentive が働くのか。そのためにイスラエルを活用、なんてことはないと思うけれど。
1/17/09
ASU から来た先生は、UCLA のあたりでは金融危機の影響はあまりないみたい、ともらしていた。それはその通りで、年収4000 万クラスの人の収入が半減しても、生活に困ることはない。大学の学生を含め、基本的には裕福な人達が多いのだから、この辺りが閑散とする時は、国家経済もきっと破綻しているであろう。一方、アリゾナの住宅は、投資目的の物も多いそうで、価格が半分になり困っている人もいるようである。AZ に住みたいとはあまり思わないけれど、底値を付ける頃には、私でも買える価格帯になっていたりして?
1/16/09
随分前に、アパートの改善点に関するアンケートがあったのだが、その後どんな改良を加えたかを記した手紙が届けられた。半分は宣伝なので、私にとってはどうでもいい外装の塗装工事がしっかりと強調されていた。なお、今後予定の中には、私も(が?)文句を言った、上水の水質改善が含まれていた。敷地内の配管を換えるとなると、結構な作業になるのだろうが、長期にわたり今まで茶色い水を提供していたことの方が問題。これこそ、水と安全を手に入れるには、それなりの投資(家賃)が必要であることの例えなのだろうか?
1/14/09
ここ数日、Cornell から来たPD が実験をしている。多少はおとなしくしていようと心がけているようだが、典型的なアメリカ人なのかマイペース、それに加えよくしゃべる。研究はそれなりに現実的に戦略を立てるタイプに見えるが、片付けは苦手。悪い人じゃないけれど、長時間の相手はちょっと疲れる。◆道ばたに故障したバスが止まっていた。日本ではそんな光景を見た記憶はないが、LA に来てからという物、そんなバスを見たのは数回では済まない。整備上の問題なのか、バスの絶対数が多すぎるのかは、私には分からないけれど。
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1/12/09
天気予報を見ようと思いチャンネルを回しているうちに、偶然にも
変な番組にトラップされた。息子(娘)の彼女(彼氏)がどうしても好きになれない両親が、新たな候補をそれぞれ連れて来るという内容。二人の候補とのデートの後、三人の中から一人を選ばせる事になるのだが、彼女(彼氏)の存在すら認めたがらない両親がいそうな日本人の感覚からすればとんでもない企画かも知れない。とは言え、両親が選んだ彼女(彼氏)なら、どこの馬の骨かも分からない輩に比べれば安心?だからこそ、番組名も
Parental Control なのだろうが。
1/11/09
今日はパレスチナ系のデモに遭遇。正直言って、この一週間に何度も繰り返されているデモは、交通渋滞しかもたらさないので迷惑なのだが、少し違った見方も可能なことに気付いた。これらの大元にある国々は、身勝手といわれようとも彼らなりの考えを持ち、それを達成しようと目論んでいる。それはアジアのならず者三ヶ国も同様?それに引き換え、どこぞの自虐国家は、なんと元気のないことか。国民が乗せられて騒ぎ出す位の国家戦略を、生きているうちに目にしたいものである(派遣対策や給付金のようなくだらない物は除く)。
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1/9/09
ある化合物をモデルキットを用いて組んだのが数日前。これ何だか分かる?と数人に聞いたものの、誰も答えられない現実に直面し愕然とした。10 年程前、
Science 誌に発表されたその化合物の名前を、ラボで知らない人はいないであろうに。そこから分かるのは、学生のほとんどは、扱っている化合物の構造をろくに理解していないのに、そこに機能を見出そうとしていると言う、お寒い現実。研究に予期せぬ結果はつきものだが、失敗するべくして失敗する確率を下げた方が、効果的に研究が進むように感じるのは私だけだろうか。
1/7/09
バスの外に突然現れたのは、イスラエル軍の地上軍侵攻を肯定するようなデモだった。今回の戦争を誘発(挑発?)したのはハマスだったと言う意味では、自衛のための戦争という言い分も分からなくはないが、停戦協定を破ったイスラエルに非がないとは思わない。どちらが悪いのかはさておき、一体どこから集まってきたのか、結構な数のユダヤ系の人々が叫んでいた。アメリカ国旗を持っている人もいたから、イスラエルはやはり親米国家?アメリカにはイスラエルを自滅させようとしている政治家が少なからずいるそうだけれど。
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1/6/09
某学生に、三島由紀夫を知っているかと聞かれた。大昔に一度読んでみたが全く好きになれず、その後は意図的に避けていた作家の一人。幸い彼も三島の作風はちょっと変わっていると感じていたらしい。今回は適当に言い逃れることが出来たからよかったけれど、
予期せぬ質問を食らうことは少なくない。日本人なら当然知っているだろうと彼らが感じている事(文化だけでなく、歴史や経済も)は、海外にいるからこそ押さえておかねばならない。答えて当然と感じているからこそ、何も知らないと彼らは我々のことを
軽く見るのです。
1/5/09
共同研究者からのメールに、サンプルはteal color だと書いてあった。それがどんな色なのか分からず辞書を見た結果、teal とは小ガモを意味するところまではすぐに理解できたが、具体的な色は分からずじまい。仕方なくネットで調べてみたところ、青緑に相当する色のようである。カモの頭に青緑っぽい羽が生えていることに由来するそうだが、私の頭の中にあるカモの色と言ったら茶色・・・。でも、茶色いのはアヒル?ところで、カモとアヒルの違いは?これ以上考えても仕方がないので、今回の結論は、teal とは青緑、以上。
1/3/09
長らくアメリカで隠遁生活を送っているとは言え、私の所にも何通かは年賀状が来る。ここ数年の傾向として多く見られるのは、子供の写真をベースに年賀状を仕上げたモノ。つまり、彼らの生活の中心は、良くも悪くも子供に移りつつあるのだろう。ちなみに写真に映っている子供の数の平均は、多めに見積もっても二人には及ばない。母集団の数を考えれば乱暴な話だが、出生率の低下は事実のようである。アメリカにいる私は日本の出生率の向上には寄与できそうにないので、日本にいる方々に頑張ってもらおう(詭弁かな?)。
1/1/09
謹んで新年のお慶びを申し上げます。アメリカにいると、正月気分にはほど遠いので、もはや新年などどうでもいい節目となりつつあるけれど、気分をリセットするにはいいかもしれない。とは言ってみたものの、やっつけ仕事の数は、クリスマス休暇を潰した割にはほとんど減っていないので、頭の中を空っぽにするのはしばらく先か?どうせ、目先の仕事に追われて、ゆっくりする時間なんてほとんど取れないのだろうが、本を読む時間くらいは確保したい。(まだ数年の猶予はあるけれど)不惑の世代に入ってからあわてずに済むように。