4/30/08
ボス曰く、家を買うと、何かと維持費がかかるから、そんな物は買わない方がいいとの事。家を買うほどの予算はないのでご心配なく、と切り返したのだが、その後の彼の話を聞くに、アメリカでも、家を買うには
長期ローンを組む人が多くいるらしい。むろん、この国では、(可処分所得ではなく)年収がそれなりにあればお金が借りられる事も多いので、支払い能力を度外視すれば、日本より簡単に家が買えそうな気もするけれど。私も
見かけの年収を増やす事ができれば、プール付きの一軒家を手にする事ができるのだろうか?
4/28/08
先週末、共同研究先の企業の人達がラボにやってきたのだが、彼らはこの四半期の成果にはあまり満足していなかったらしい。そうは言っても、外にたくさんいい共同研究先がある訳でもないし、契約を打ち切れば、ボスが別の企業との共同研究を始めるのも分かりきった話。と言うわけで、不満があってもあまり文句は言えない、と言うのが現実らしい。そもそも企業がいくら大学に投資しようと、それが学生の懐に入る事はない。労働力の奮起を期待するなら、ボーナスを出してでも社員を使った方が効果的であると言う事か。
4/26/08
某中国人学生に、日本の卓球のビデオを知っているかと聞かれた。何を言っているのかよく分からなかったのだが、どうやら仮装大賞に出てきた"Matrix Ping Pong" の事を差していたらしい。私はYouTube をチェックするほどマメ(暇?)じゃないので、その存在すら知らなかったのだが、彼の場合、この手の情報が留学生のネットワークを通じて入ってくるのだろう。彼らが様々な情報を共有していると考えると、その情報網は侮れない。日本人がアメリカで成功するには、中国人並みのコミュニティ作りから始めるべきなのだろうか。
4/24/08
ボスが言うに、私のコメントは得てしてnegative と映るらしい。予算獲得が目的なら、positive に解釈すべきなのは確かなのだが、結果を冷静に分析すると、脳天気でいるのは難しい。そんな話をしていたら、某学生が「できる訳がないと私が放言したものの、実現したプロジェクトはどれくらいあるか」と質問してきた。難しいプロジェクトと、原理的にあり得ない目標は根本的に別物なので、答えはゼロ。むろん、投入した研究費に見合った成果を一定期間で得るためには、撤収すべきであろうテーマがある事は言わずもがなだが。
4/23/08
4 月に入ってからという物、日記を更新する気力がほとんど湧いてこない。雑務に追われた結果、生活が単調になりすぎ、ネタ切れというのが本当のところかもしれない。◆一日に3 通ものメールが、ミシガン時代の友人から届いた。彼らとのメールの頻度は年に数回。こんな事は二度と無いであろう。◆ボス曰く、数ヶ月前に出した某省庁向けproposal の一次審査に通ったとの事。予算を取れないのも困るが、SF 調の申請書を書き(成果が出ずに)後で苦労するのもまた地獄。アメリカ式の研究システムには、問題点もたくさんある。
4/21/08
改修工事に関連してなのか、数日前に管理人が部屋に入り、ヒーターを点火したそうである。ガスの元栓を操作したため、パイロットランプの再点火を余儀なくされたのだろう、きっと。問題が起きたのはその翌日、家に戻ったら、タマネギの腐ったような臭いが立ちこめていた。おそらく、パイロットランプが消えたため、ガス漏れ状態が発生したのだろう。こんな状況で再点火をする程の好奇心を持ち合わせていない私は、その後の始末は管理人に丸投げ。普段の実験では水素ガスを使う身だが、何かあったらイヤだから・・・。
4/19/08
最近忙しいとぼやいていたところ、クビにならない程度に・・・と言うメールが。しかしこの言葉、クビになる事はないと言う前提で語られているような気がするのは気のせいか。ラボへの奉仕(報告書等の作成)が私の重要な仕事の一つとは言え、もともと6 人いたはずの現在のM2 の半分が既に消え、"pink slip" をちらつかされているポスドクもいる現実を直視すれば、私だって他人事のようには構えていられない。自然や科学に論文を出すメンバーがいる半面、何の結果も得られず去っていく人も多いのが、このラボの現実である。
4/17/08
ボスと話をした韓国の先生曰く、ボスは、全てのアジア人のポスドクとの契約を更新しないと口にしていたらしい。とりわけNew Orleans での学会後、なかなか進まない研究に焦りを感じているように見える事は否定しないが、メンバーを入れ替えれば成果が上がる、という発想はあまりに短絡的。簡単にできる事は既にやり尽くされた世界で生き残っていくには、まずは彼自身が変わらねばならないであろうに。自身の行動を棚に上げ、雇った研究者の能力に依存しているようでは、早晩、没落する運命にあるような気がするけれど・・・。
4/16/08
韓国から某先生がやってきた。元気そうなのは何よりだったが、研究の話をした際に、一体どれだけ勉強しているのだろうか・・・と感じさせられる的外れな質問を幾つかもらい、些かげんなりさせられてしまった。だって、その内容は、一年以上前に会った時からほとんど進歩していなかったから。最近、教授に昇進したそうなので、昇進前の雑務に追われ研究どころじゃなかったと好意的に解釈したいが、こんな調子じゃラボでの研究の状況も推して知るべし。韓国を代表する大学(SNU)がこんな状況だとしたら、非常に残念な事である。
4/14/08
ここ数日、アパートの改修工事のため、朝早くから、騒音によって起こされてしまう。むろん、普通のアメリカ人にとっては、普通の時間帯なのだろうが、先週からの疲れが抜けきっていない私にとってはいい迷惑。そもそも、柵が安全に設置されている限りは、バルコニーの改修などする必要もないんじゃないかと言うのが私の本音。そんな事より、茶色い水の出る水道管を何とかして欲しいのだが、水は買って飲むもの・・・と言う文化が少なからず根付いているこの辺りでは、私のささやかな望みが叶う事は当分無さそうである。
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4/13/08
バスを待っていたら、妙な風貌の人が現れた。それもそのはず、外見はどう見ても男なのだが、着ている物は全て女性用。ブラのストラップまで見えたから、
完全装備だったのだろう。むろん、彼(?)がどんな格好をしようと、私の知った事ではないが、バスに乗ってからも妙に低い声で携帯を使っていたので、周囲の乗客も不思議がっていたに違いない。私のそばに座っていた乗客に、片言の日本語で「変質者ですね〜」と話しかけられた事を考えると、この国でも、露骨に
女装をする事は市民権を得るには至っていないのであろう。
4/11/08
今回の学会では、いつも以上に研究者の性格ややり口がよく見えたように思う。私が最初に見つけたと言いたくなる気持ちはよく分かるが、ライバルの成果に意図的に無視したり、ライバルが作った化合物を後から作った人が、別の名前を付けたりするのはその一例。そんな事をする人がいれば、その発表にケチをつける人が出ないわけがない。本来ならば、その研究分野を発展させねばならないというのに、やっている事はむしろ反対。業績が研究費に直結する世界とはいえ、自己主張も度を超すと見苦しいだけである。
4/10/08
日本から来ていた某先生曰く、日本の修士レベルがアメリカよりも劣っているとは思わない、とのこと。確かにアメリカとは異なり、学部で一年間鍛えられている日本の学生は、その貯蓄を使えば修士までなら張り合えるだろう。しかし、博士を取る頃になると、こちらの学生の一部は、日本では見た事がなかったレベルに到達している事も。本から得た知識を、使える形で身に付けているからなのか、ポイントをつかむのも非常にうまい。英語で論文を書く事が目的になっている(?)日本の学生と比べるのは、失礼なのかも知れないが・・・。
4/8/08
New Orleans らしい食べ物と言えば、シーフードに加え、ケイジャン料理が有名だが、今回初めてアリゲーターに初めて挑戦してみた。何とも形容しにくい食感だったが、チキンに似ているんじゃないかというのが多数意見。私の食べた部位は、軟骨のようだったけれど(笑)。◆学会会場で黒いネクタイを締めた学生がいた。私の感覚だと、黒ネクタイは葬式用なのだが、彼曰く、アメリカではフォーマルを意味する色だとの事。日本の冠婚葬祭スタイルが世界標準である必要はないが、私にとっては違和感を感じさせる習慣である。
4/6/08
学会のポスターセッション後に、ラボのメンバーと共にFrench Quarter へ繰り出した。数軒のバーをはしごした後に入ったのはなぜかトップレスバー。周囲に数ある中で、もっとも安そうな雰囲気の店だっただけに、店内にも特筆すべき点は見あたらない。女の子の質も特別高かった訳ではないが、$1 札を二つに折り・・・なんてことをしていたので、あっという間に財布の中の$1 札だけが消えてしまった。なお、チップの量は、私が感じた女の子の質に比例していたようである。この世界でもお金を稼ぐのは簡単ではないのであろう。
4/5/08
二年半ぶりにNew Orleans へ戻ってきた。前回はろくに観光を済ませぬうちにとんでもない事になったが、今のところ曇ってはいるが天気が荒れそうな予兆は見られない(ちなみに、想像していたほどは暑くもなく、湿度も低い)。ハリケーン後の市内の様子は、ホテルの周りを見る限りは、まともに機能しているように見える。もっとも、この辺りは、水没せずに済んだ地域のはずなのだが・・・。噂では、完全に復興と言うにはほど遠い地域も多々あると言う事だが、学会期間中に、ふらふら散策する時間だけは何とか確保したい物である。
4/3/08
ここ数日頭を悩ませているのはSole Source Request Form。つまり、高額の装置を買うには選定理由書が必要になる。日本では業者が作成した書類を出せば通った物だが、UCLA Purchasing の担当者は、予想に反し提出した書類を突き返してきた。値段で選んだのなら入札したって結果は同じだろ、と言うのが大学側の言い分なのだろうが、そもそも性能・特徴に差のない物を取りあげ、その性能の差違を強調するなんて無理な相談。仕方なしに、ウソに限りなく近い真実(?)を並べたが、今回は受け取ってもらえるだろうか?
4/1/08
いつの間にか、今年の四分の一が過ぎ去ってしまったのだが、その間に得た物(成果)を数え上げよう物なら、むなしくなってしまう。進みが遅いのは今に始まった事ではないのだが。◆某学生が、三週間以上前に買った卵を食べたからなのか、ちょっと気持ちが悪いと言っていた。生で食べた訳じゃないので大事に至る事はないだろうが、今の私なら絶対に真似などしないであろう。◆二週間ほど前(3/20/08)に黄色く塗られた壁を、今度は白く塗り直していた。ボスの気が変わり、近い将来、ピンクや紫に塗られない事を祈りつつ。
3/31/08
今週末から学会だと言うのに、外の仕事に追われているうちに、参加登録手続を完全に失念していた。余計に払わねばならない金額も$80 となると、ラボの研究費から出るとはいえ、笑ってばかりもいられない。長期出張から戻ってきたボスはといえば、その学会で招待講演をせねばならない事を忘れていたようで、スライドの準備もしていないという。手伝ってくれ、と調子のいい事を言いだしたが、こんな言い訳が通用するのなら、私もいつかやり返してみたい物である。困ったときはお互い様・・・、と行かない事は容易に想像できるけれど。
3/29/08
今年も税金の申告の時期がやってきた。控除できる理由が全くない私の場合、計算方法は去年と変わらないので、書類作成はすんなりと終了。しかし、天引き額が少なかったために、未納分の約$700 をIRS に収めねばならない事が判明。多めに払い、後で返してもらった方がいい気分になれるというのに。それでも、これだけ給料を巻き上げられていると、Bush が数ヶ月前に署名した「一人あたり$600 の減税」と言う法案の恩恵に与るには足りるらしい。差し引きすればほぼゼロのようにも見えるが、税金が高い事に変わりはない。
3/28/08
ちょっと前に来た知人からのメールに、ベンチャー企業を興したような事が書かれていた。web には、彼らが副業で始めたにしては立派すぎる製品が載っていたので二度びっくり。社長なの?と冗談半分に返信したとろ、肩書きはContract consultant だが、契約が取れなければ倒産なので、会社の運命がかかっているとの事。なお、その仕事が楽しく続けられるのであれば、巨万の富が欲しい訳ではないそうだが、遊びに来たらビールくらいなら飲みたいだけ飲ませてくれるらしい。持つべきは、使える(?)友人と言う事なのだろうか?
3/26/08
某ポスドクは、あまりのガソリンの高さに耐えかねて、バスで大学に通う事にしたそうだ。彼が使う量などたかが知れていると思うのだが、生活が苦しくなるとは一体どんな生活をしているのだろう(笑)。そういえば、対岸のどこかの国もガソリン税でもめているとか?国民の視点を、目先の事に向けさせるD 党の戦略はあまりに幼稚だし、結果的に道路関連産業が打撃を受ける事も自明の理。どうせ、選挙の票読みしか頭にないのだろう。日銀総裁を含め、国民に愛想を尽かされる前に、バカげた事態を収拾して欲しいものである。
3/24/08
LA に移ってから、二人目の盲腸患者がラボにて誕生。MD でもない私が、その原因を勝手にでっち上げるなら(1) LA の環境は体に良くない、(2) 気候が良すぎて抵抗力が落ちた、(3) ボスの締め付けが以前に増してきつくなった、のいずれかであろう。しかし、患者二人を見る限り、倒れる直前まで働いているような様子はない事から、(2) が主な原因か(笑)。もっとも、あまり適当な事ばかり言っていると、同様の症状が我が身を襲ったときに痛い目を見るだろうから、get well card には、素直に(英語で)お大事にと書いておく事にしよう。
3/22/08
今年もまたMarch madness の時期がやってきた。UCLA は昨年、一昨年と、Final four 入りを果たしているので、今年もそれなりの所までは行くのだろうが、考えてみると、タイトルを最後に取ったのは1995 年。強豪校であっても、優勝するには運が必要なのだろう。そんな事をぼんやり考えながら、ネットで今日の試合経過をチェックしたところ、Texas A&M 相手にかなり苦しめられていた。まだ2 回戦だというのに・・・。ちなみにミシガン大はトーナメントにも出られず。過去(1989年)には優勝した事もあるというのがウソのようである。
3/20/08
アパート内のプールサイドで、なんとトップレスで日光浴をしている女の人が。日本では考えられない光景だが、ジロジロ見る訳にも行かず、何事もなかったように通り過ぎる事に。◆最近ラボに隣接する通路の塗装作業が行われているのだが、いつの間にか壁一面が黄色くなっていた。Crazy としか言いようがない配色だが、それを決めたのはボスだという噂も。◆そんな今日は、私の誕生日。何の感動も無いのは構わないが、時々何歳になったのかを考える事が増えたような気がするのは問題かもしれない。でもまだまだ30 代!(写真はもらったカード)
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3/19/08
PC にインストールされていた
Skype を起動してみた。決して誰かと話がしたかった訳ではなく、PC に搭載されているカメラが動くか一度確かめたかっただけの事。しかし、予想に反し(?)画面に出てきたのは冴えない顔をした困憊模様のアジア人。もっとも"Keep in mind that
signicant progress is needed for funding to continue and the project move forward. My presentation is at the end of May..." (←)こんなメールばかりもらっていれば、
元気ハツラツなんて無理な相談。お金を稼ぐのは楽じゃない事位、分かってはいるけれど。
3/17/08
カード会社からsweepstakes に関する手紙が送られてきた。年会費を必要としないカードの主(ラボの学生)には、同様の招待状が送られていないと言う事を勘案すると、ゴールドカードの無駄に高い年会費(でも、いくらなのか把握していない)はこんな形で還元されているとも解釈できそう。ちなみに、一等は$1,000,000 で、30 年分割だと全額受け取れるが、一括払いならその半額しか支払われないらしい。もっとも、当選する確率は30 年後にアメリカにいる確率と同じくらい低いので、余計な事を心配する必要は全くないのだろうが。
3/15/08
二ヶ月位前だろうか、夢は何語で見るの?と聞かれ答えに窮した事がある。そもそも、具体的な夢の記憶が全く残っていなかったから。その後、それとなしに記憶をたどり続けた結果、夢の中の言語は、その状況(夢の中身)に強く依存する事に気がついた。つまり登場人物が日本人なら日本語だけれど、それがアメリカ人に変わったら瞬時に英語に切り替わる。夢の中の私は、意外に賢いのかも知れないが、私がもしSE だったら、サーバーとプログラムを通じて会話をするかも知れないと考えると、素直に喜べない事かも知れない。
3/14/08
日本に行っていたボスが、忍者のストラップを買ってきてくれた。見かけによらず、頭と手足が動く優れもの。しかし、 携帯にストラップを付けるという文化は、こちらにはない。◆見慣れない人からのメールを開けたところ、 在留届の確認をして欲しいと書かれていた。デトロイトとLA の領事館に二重登録されていたものの、何の問題もなかったと言う事は、在留届の意味合いもその程度という事か。◆見慣れぬメールと言えば、 日化からも原稿執筆の依頼が来た。なお、経歴に加え趣味を書く欄も。最近の趣味と言えば、風呂での昼寝?
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3/12/08
いつものようにスターバックスへ行ったら、$1000 が当たるかも知れないから、アンケートに答えて、と某店員がURL を手渡してくれた。その後
web を覗いたところ、質問の中に、店員はあなたの名前を知っているかとか、注文以外に何気ない会話をする事があるか、などという項目が入っていた。私には店員用の
接客マニュアルの中身を知る由もないが、こんな項目があると言う事は、固定客をつかむために客と仲良くせよ、と書かれているのだろうか?(一般的に出過ぎた事を嫌う)日本のマニュアルと見比べてみたいものである。
3/10/08
早朝から大学に行く事などほとんどない私にはあまり関係のない事だが、某学生曰く、今日は大学の駐車場が普段よりも空いていたとの事。その理由は、昨日から夏時間に変わった物の、多くの人の体内時計は未だ冬時間のままだからじゃないかというのが彼の予想。それは確かに当たっているような気がするが、周囲の人を見る限り、彼らの帰宅時間はすでに夏時間に適応してしまっているとしか思えない。結局、最初の数日は、時間の節約ではなく、労働時間の短縮に役立つ、と言うのが夏時間の真の効用なのかも知れない。
3/8/08
大学へ向かうバスがいつもより手前で、逆方向に曲がってしまった。運転手が言うには、道路が封鎖されているので、普段は左折するはずのwestwood の交差点で運転を打ち切るという。結局、2-3ブロック分だけバスに乗った後は大学まで歩かねばならなくなった。大学への道中で気付いたのは、今日はInternational Women's Day らしいという事。交通渋滞を作り出している張本人が、つまらぬ事を拡声器越しに叫んでいたが、これこそ迷惑千万。現場を見た人々にとっては、それこそ印象の悪い記念日になったに違いない。
3/7/08
ラボには英語力に難のある人もいるが、そんな彼らの英語の勉強法は、彼らの研究スタイルにも似ているような気がしてならない。ただテレビを見ればいいと思っている人は、特に目的もなく漫然と実験をしているように見えるし、あまりに基礎的なテキストばかりを眺めている人は、結果が分かりきっているような実験ばかり続けているように思う。アメリカ人が日本語を話さないのが悪いと居直り、英語の勉強なんてろくにして来なかった私の研究?実験も同様、手を抜けるだけ抜いているとは口が裂けても言えないけれど・・・。
3/5/08
論文は掲載されたら終わりと考えていた訳でもないが、最近、問い合わせに答えねばならない事が多い。勉強してから質問しろと言いたくなる事もあるが、痛いところを疲れると弱ってしまう。そもそも、我々だって論文を書く段階で気付いていた訳だから。しかし、それ以上に頭を悩ませてくれるのは、現場サイドから質問をぶつけてくる人がいる事。化学工学が頭に入っていれば苦労しないが、それこそ学生時代は私の昼寝の時間だった分野。好き勝手に書ける論文とは異なり、畑違いの関心事に対するコメントは難しい物である。
3/4/08
約10 日に及んだ装置の修理(計3 台)がようやく終了。期間中、例の技術者と話をしていて感心させられたのは、彼はラボの人々の性格や特徴を短時間で(世間話の中から)見抜いていたという事。人間に限らず、ラボの様子も同時に観察されていたはずだと考えると、ちょっと怖い気もするが、時すでに遅し。私自身への感想は怖くて聞けなかったが、これだけ頻繁に装置が故障すると、私のせいにされたとしてもおかしくはない。狭い世界にいるだけに、「奴は使えない・・・」と言う情報が世界中に広まらないといいのだけれど(笑)。
3/2/08
どういう訳か、ラボの隣のトイレは汚い。掃除のおじさんは機能しているので、むしろゴミが散らかされていると言うべきかもしれない。例えば、個室用の便座シートが切れるとその代わりにトイレットペーパーを使うが、それを流しもせずに便座の上に放置していく人がいるように。休日になると、散らかり具合が低下するから、一握りの人々の悪行であるのは明らかだが、大学に出入りする人の平均年齢を考えると何とも情けない話。私が掃除のおじさんだったら、犯人探しを試みるんじゃないかと感じる今日この頃である。