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LA に長期滞在 (2008.1〜2008.2)


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2/29/08
    4 年に一度の日なので更新を。◆ゼミの当番が回ってきた。目的はただ一つ、ボスの教育。しかし、会議があるとかで途中で逃げられた(無念)。賢い学生には"Nice talk" と言ってもらったが、肝心なところを聞かせられずに終わったのは心残り。◆某雑誌のEditor は背中が痛くて入院しているらしい。審査の遅れに起因し、二次的な被害を被っているボスはかなりご立腹。知的商売も健康第一と言う事か。◆某レストランの開店セールに行ったところ100 M 以上の行列が。無料とはいえ、1 時間以上待つ忍耐力は、今の私には無い。

2/28/08
    例の装置会社の技術者が、デジカメの充電器が欲しいと言い出した。大学のそばのBEST BUY に連れて行ったところ、LA 滞在中に使った後は、FL に戻る前に返品すると言う。この国には、受け取ったプレゼントですら返品する人がいる(贈る側だってレシートと共に渡す事も・・・)くらいなので、唖然とする程の事ではないが、忘れ物があってもそれらをこのようにして入手する発想は、日本人の物ではない。技術者としての職業は暇つぶしらしいが、本業で成功を収めるには、多かれ少なかれ図々しさも必要になるのだろうか?

2/26/08
    昨日から某吸着装置メーカーの技術者がラボに来ている。簡単に話をした感じでは、随分いい加減そうな人に見えたのだが、実際に仕事の様子を見ていると、意外に丁寧に作業を進めている。お世辞ではなく、一年半前に、装置の納入にやって来た人より、腕はあるのかも知れない。なお、一連の作業の中で再認識させられたのは、工場での組み立てが、想像以上に杜撰だったという事実。それでも会社の評判が落ちないのは、強力な競争相手がいないからなのか、装置の中身を理解しているユーザーが少ないからなのか・・・?

2/24/08
    こちらのハイウェイは通行料がかからない事が多いが、料金所などと称し、その出口に人が立っている事がある。つまり、失業中の人などが、善意の寄付を期待して待っているわけ。多くのドライバーはそのまま素通りしてしまうため、これが効果的な方法だとは思えないが、一部の人は危険なんじゃないかと思うくらい、執拗に車に寄ってくる(写真中央)。なお、今日、初めて実際にお金を手渡している人を目撃。だからどうしたと言われればそれまでだが、これこそ日本人のよく知らないアメリカの一面だと感じるのは私だけだろうか?

2/22/08
    ラボのゼミで感じた事。データがない場合にどんな発表をするかと言う点で、研究者の個性が出るのは面白い。無意味なデータでも数出せばいいと考えている人がいる一方、どうでもいい話は避けて、一般論や今後の方向性に重点を置く人もいる。短期的に見れば前者もいいが、そういう人は長期的な展望を持たない事が多い。一方、後者は言い訳はうまいが実際に実験をしない事も。結局、データがないと言うのは、テーマの難易度の問題以前に、研究遂行能力の何かが欠落していると言う事なのだろう(自戒を込めつつ)。

2/20/08
    最近、手抜き更新が続いているが・・・。仕事がらみで10 以上人にメールの返信をすることに(もちろん英語)。そのほとんどは2-3 行で済むほど単純な内容でもないだけに、数が増えると一日の半分が潰されてしまう。◆問題の装置の復旧作業がほぼ完了という段階になり、突如、コントロールボックスの電源が入らなくなった。中を開けて見たら基板の抵抗が焼けていた。回路の問題となると完全にお手上げ。◆ちなみにこの手の故障、今月に入って二度目(別の装置のCPU ボードも故障)。一体誰に呪われているのだろう?(笑)

2/18/08
    何も下からの続きと言うわけでもないのだが、最近、テレビでThe Millionaire Matchmaker と言う番組を放送しているのを思い出した。要は金持ち向けの結婚相談所を追いかけているのだが、speed dating 後に二人で会っても、意外に二度目のデートにこぎ着けられる例は少ない。お金が全てじゃないという意味では、貧乏人の私を少なからず勇気づけてくれるけれど、自前のヨット、相談所から紹介されたスタイリストやカウンセラーからのアドバイス・・・などを見る限り、庶民のお嫁さん探しのスキルアップには全くならないようである。

2/17/08
    最近のNature に、人は意外に短時間(4 分!)で自分のパートナーになり得る人を見極めると書かれていた。興味深かったのは、卵嫌いな人がいたとしても、その人が卵を使わずに作ったケーキが好みという訳ではないと言う記述。つまり(多くの人々が相手に求める)お金や美しさは一つの要素だが、それはケーキの原料の一つに過ぎず、最終的なケーキの味は、相手の持つ物事への情熱や冒険心によって大きく変わるらしい。もちろん、お互いの潜在能力が本当に数分で見抜かれているなら、これまた笑えない話なのだが。

2/15/08
    某学生が、論文の著者の順序に関し、不満を漏らしていた。テーマの発案者でもなく、実際に草稿を書いた訳でもない学生が、いくつ化合物を作ろうと筆頭著者になれるほど世の中は甘くない。ボスが以前約束したと言ったところで、総合的に貢献度を評価すれば、そんな話が通用するはずがない。結局、人間は自分の貢献度を、他人のそれと比べ過剰評価しがちと言うことなのだろう。他人に業績を奪われたくないならば、全て自分でやるしかないが、それが出来るくらいなら苦労しないと言うのが多くの研究者の本音だろうが。

2/13/08
    いろいろ雑感。民主党の予備選、DC でオバマが勝とは予想していなかっただけに、彼の勢いの凄まじさを感じずにはいられない。ヒラリーが涙を見せるのは、むしろ今だったのでは?◆ボスが、新たな分析装置の管理を押しつけようと画策しているらしい。よく故障する装置をもう一台抱え込んだら、私の仕事はどうなる事やら。これこそ現代版の、百姓は生かさず殺さず、と言うことか。◆某先生から丁重な文面のメールが戻ってきた。一週間ほど前、理不尽なくらい怒っていた理由を聞きたいものである(ボスも理解不能だったとか)。

2/12/08
    ここ数日、テレビでValentine's Day 関連のCM が増えたように思う。日本とは異なり、女性へのプレゼントを促すCM ばかりというのは想定内、女性受けしそうな物を買わせるための最後の追い込み(?)に余念がないと言うことなのだろう。ついでに言うと、家のそばのコンビニもValentine 一色。普段は殺風景な店内に、ヘリウムを詰めたハート型の風船がたくさん浮いていた。しかし、それらをよく見ると、ちゃんと値札$3.99)が。飾りではなく、売り物だったのは裏切られた気分だったが、売れればもうけ物と言う事なのだろうか?

2/10/08
    某新聞を見ていたら、政府は「ロシア政府から直接排出権を取得する交渉を始める」と書かれていた。そもそも最初から無理があった削減目標を達成するため、税金を投入するとは何事か。排出権の取引は、金で物事を解決しようとしているだけで、本質的ではない。達成は無理だと宣言する一方、出来る範囲で途上国への技術協力をする方が、日本の得意分野を生かす意味でも理にかなっているはずなのに、なぜつまらぬメンツにこだわるのか。日本が免罪符を買い漁るうちは、絶対に尊敬される国になる事はないであろうに。

2/9/08
    最近、コンビニで5-hour energy なる物を見つけた。一度飲んでみようと思い、カバンの中に入れておいたところ、その翌日、偶然にも某学生が「エネルギードリンクか何か持ってない?」と話しかけてきた。これはチャンスとばかり、買ったばかりの5-hour energy を彼女に飲ませることにした(笑)。値段やサイズから類推するに、日本でいうリポビタンD のような物だろうが、彼女曰く、その日は夜になっても眠れなかったとか。効果には個人差もあるのだろうが、それだけ効き目があるならば、常備しておくのも悪くは無さそうである。

2/7/08
    ある学生さんが、"opapi" と書かれた紙を持ってきた。どうやら日本人の友達からいくつかの単語を吹き込まれたようで、「オパピ」はその中の一つだったらしい。小島よしおの名前は、一応認識していたが、私が日本にいた頃は無名の人。そんな訳で、彼にその意味を説明するため動画を検索することに。彼の芸を見た私の感想は、"so what?" 当然、学生さんも何が面白いのか理解でずに失望していた。逆に言えば、言葉の通じないアメリカ人を笑わせる事ができる位なら、数年間は芸人として食っていけると言うことなのだろうか?

2/5/08
    今日は、アメリカの51 番目の州でも有名なSuper Tuesday。最終的に誰が指名を勝ち取るかは別にして、先頭を走っている人達が、今までアメリカが大統領として望んでこなかった「女性と黒人と70歳以上と結婚3回とモルモン教徒」という要素を持っているのは興味深い。なぜなら誰が次期大統領になるにせよ、アメリカ人が持つ大統領に対する認識を変えねばならないのだから。ちなみに、ラボの某学生はObama に投票したとか?しかし、それ以外の学生を見るに、予備選には関心が無さそうに見えたのは気のせいだろうか?

2/4/08
    知人に子供が生まれたそうで写真が送られてきた。父親が化学者の場合、子供は女の子のことが多いのだが、生まれたのは男の子。彼はあまり実験をしていなかったと言う事なのか、それとも彼の奥さんも化学者だから、いわゆる経験則の適用範囲外だったのか、気になる問題である。なお、こちらの女性研究者を見ていると、産休を普通に取っているように感じる。日本の大学だと、子育てするなら辞めろと言う雰囲気が未だにあるのかも知れないが、だとすれば、それが時代遅れの発想である事を認識すべき時期かもしれない。

2/2/08
    ここのところ、グローブボックスの中で退屈な実験をする事が多い。私は潔癖症ではないが、他人の汗が付いているであろうグローブの中に手を入れて作業をするのが好きになれず、ここ数年意図的に避けていたのだが、ついに使わざるを得なくなったというのが真相。とは言え、日本では、日常的に使っていた時期もあったためか、second nature とは言わないまでも、比較的快適に作業ができたのは予想外だった。要は、実験前にグローブ内部を拭いておけば、毛嫌いするほどの事でもない、と言うのが今日の不毛な結論である。

1/31/08
    忘れないうちに書き留めておく事に。◆最近アメフトがらみのB級映画をいくつかテレビで見かけたのはSuper Bowl が近いからなのか?考えてみると、Ann Arbor からLA へ家を探しに来た時、Super Bowl をホテルで見たのが2 年前。当たり前の事ながら、時の経つのは早いものである。◆バスの運転手が2-3 分待っててと言う言葉を残しどこかへ。5 分以上待たせた挙げ句、手にしていたのはコーヒー運航中にコーヒーを買いに行くとは何事か?◆最近知った旅行関連サイト。私の旅行知能指数はお世辞にも高くはないようで・・・。

1/30/08
    先日、アパートの保証金に付いた利息($95)を来月の家賃を割り引くと言う通知を受け取り喜んでいたのも束の間、今度は、家賃の値上げ(約$65)のお手紙が届いた。CA 州の法律で、毎年5% までの値上げが認められているが、予算申請時に使う給料の上昇幅は通常2-3% と言う事を考えると、この差はどこから来るの?と言うのが本音。学生とは異なり、生活に困窮している訳でもない私は、このまま家賃を払い続けるのだろうが、手頃な価格の家が買えるなら、それを探した方がいいんじゃないかと感じる今日この頃である。

1/28/08
    何となく頭がふらふらしているような気がしないでもないが、これ以上休んでいる時間的余裕もないので、覚悟を決めてラボへ行ったところ、案の定、「あれやれ、これやれ・・・」のメールがたくさん来ていた。一日は24 時間しかないんだけれど、とぶつぶつ言ったところでどうにかなる訳でもないので、その質は無視し、やっつけ仕事と割り切り適当に終わらせることにした。どうせこの手抜き、後日、自分の元に跳ね返って来るのは分かっているけれど、今は無理せず体を労っておいた方がよさそうな気がしないでもなかったので。

1/27/08
    金曜日の明け方に家に帰った時点までは良かったが、その朝に、あまりの寒さで目が覚めた。これは普通じゃないと思い熱を測ったら38.5 度。どうみても、インフルエンザにしか見えない。日頃の忙しさのせいだ、なんて言う恨み節を口にする元気もなく、週末をひたすら寝て過ごしていたら、今日の夕方になって、大学に現れない私のことを心配したラボの数人が家まで押しかけてきた。彼らが何かを差し入れてくれた訳ではないけれど、持つべきは友達だと、しみじみ感じさせられたのは言うまでもない(こんな状況だと尚更?)。

1/25/08
    ボスは、オペラが好きらしい。理由は、楽器の演奏とは異なり、声そのものが音楽になるからだそうだ。なるほどねぇ、と感じつつ、ふと頭に浮かんだのは、私の場合はJazz を聞かなくなって何年になるのかという事。大昔に買い集めた相当数のCD/LP を日本に置き去りにしていては、Jazz と疎遠になるのは無理もないが、たまにメロディーが頭に浮かんだ時に手元にCD がないのはもどかしい。CD を買うと、ちゃんとした再生装置一式を買わずにはいられなくなる私の性格を考えると、もうしばらく我慢の日々は続きそうだけれども。

1/24/08
    私の元に降ってくる仕事の量と処理能力を比較すると、仕事量が限度を超えていると感じる事がある。とりわけ、申請書や報告書の締め切りが重なると、私の英作文能力ではちょっと荷が重い。時間をかけようが解決の難しい問題が増えたのは、現在の状況が私の能力の限界を反映していると言うことか。某知人は40 歳になると自分の限界が見えてくると言っていたが、私はまだ30 代半ば。その時期がちょっと早く訪れつつある事が示すのは、私の限界は本人が期待していたほどではなかった、と言う悲しい現実かも知れない(無念)。

1/22/08
    最近気になったのは、再生紙中の古紙含有率の問題。一般に、再生紙の品質は回収した紙の品質に左右される。つまり、質の悪い紙まで回収し、再利用を促進させよう物なら、再生紙の品質は却って低下し、エネルギー消費量も増える。再生紙を買って環境保護に協力した気になる人も多いのだろうが、紙を作るまでの工程や技術的な問題に加え、最終的に燃やすまでの全環境負荷について考えている人はどれほどいるのか。普段は全てを現場に任せながら、偽装を知るや否や文句を言い始める人々に辟易して久しい気がする。

1/20/08
    日曜日とは言え、朝からCaltech で打ち合わせ。行きの車の中で、ボスに「近場のMalibu でさえ行ったことがない」と言ったところ、帰り道にわざわざそこまで連れて行ってくれた。きれいな海岸、赤っぽい地肌を見せた山、金持ち仕様の邸宅、山火事のあと、などあらゆる物が目に入ってきたと言う意味で、「Mailibu とはこんな所だ」と一言で言い表すのは難しい。なお、途中で抜けた山道はまるでkidnapping の犯人が逃走に選びそうな寂しいものだった。総じて言うに、Malibu は少なくとも一般人が生活する場所ではなさそうである。

1/18/08
    某学生がボスに英語の勉強法を尋ねたところ、毎日、本を50 ページ読めと言われたそうだ。毎分1 ページずつ読み進めても、小一時間は必要。よほどの決意がないと継続は難しい。更に、頭の固くなった私の場合は、訓練しても読書に要する時間が劇的に短縮されるとは思えない。身の丈を考慮すると、テレビ番組に関するBBS を適当に眺めるのが良さそうだが、1 時間かけて予め番組を見ておかないと書き込みを理解するには至らない。最終的に気付いたのは、勉強をするか否かは本人の意志次第、と言う至極当然の事である。

1/16/08
    年末からの約一ヶ月の間に、相次いで4 人が、成果を出さないとクビにするとの通告を受け取った。給料に見合った働きを求めるのもボスの仕事だろうから、彼の言い分が理不尽だとは思わないが、何か釈然としないのは、この手の警告が日本の文化になじんでいないからなのだろう。とは言え、その被害者(?)を見ていると、共通する問題点があるのは否定できない。何かが起こるには理由があり、それは化学反応に限らない、と言う単純な事に化学者自身が気付いていないのは皮肉としか言いようがないのだけれど。

1/14/08
    ACS から送られてきたカレンダーでは、今日がキング牧師の日になっている。私の記憶では、確か第三月曜日(1/21)のはずなのだがどちらが正しいのか?そもそも、例年この欄でぼやいているように、アメリカの祝日は外国人には分かりにくい。論より証拠、祝日でもバスは平常ダイヤで運行されることも多いのだから。と、そんな話を、オーストラリア人のPD としていた時に知ったのは、彼の国には祝日が4 日間しかないと言う事実。通常、3-4 週間の休暇を取るから祝日の数は問題にならない、というコメントは余計だったけれど。

1/13/08
    二つのバスの路線が交差する十字路の前にあるStarbucks を利用するようになって約一ヶ月。最初は愛想のわるかった店員だが、その中の数人はいつの間にか私の顔を覚えたようで、○○だっけ?と聞いてくる事も。とはいえ、私も気分によって別の物を頼む事もあるので、意外に彼らの予想が当たらない事も多いけれど。ついでに言うと、一部の店員の口調が、営業用というより少し砕けた友達用に変わりつつあるように思う。往々にして礼儀正しく接客しない事の多いアメリカ人だが、ある境から人が変わるのは興味深い。

1/11/08
    ひょんな事から、某学生宅で即席パーティーをする事になった。企画そのものは日本の大学生が友達の家に押しかけるのと何ら変わらないが、私がお邪魔したことのあるアメリカの学生宅を見るに、一つの例外もなく、私よりもいい場所に住んでいるように思えてならない。財政的な分(=収入)は絶対に私にあるのになぜ私の部屋は見窄らしく映るのか?物が少ない割に片付けられてないのが要因なのだろうが、家具を買い足す気にはあまりならない。一点豪華主義と嘯き、50 インチのテレビを買ってごまかせばいいのだろうか?

1/9/08
    ある映画を見ていたら、"You are down." と言う科白が幾度となく出てきた。一般的にdown と言う単語の意味する「降りる」とか「終了する」と言ったイメージで理解しようとすると、どうしても話の流れにそぐわない。一つとして難しい単語がある訳でもないのに、こんな事すら理解できないとは、私の英語のセンスのなさを表しているだけだが、いくら聞き取れても意味が取れないのは、私にとっては珍しい事でも何でもない。翻訳を稼業としている人達は、こんな状況になった時どうしているのか、機会があれば聞いてみたいものである。

1/8/08
    LA がミシガンより暖かいのは事実だが、実験室の換気のため、建物の中は絶えず減圧状態にある。結果的に、室温は全館暖房完備だったミシガンには及ばない。あまりの寒さに耐えかねた私は、以前ボスからもらった小さなヒーターを机の下で使ってみたところ、眠気を誘う程の暖かさに。ヒーターを上げたことを忘れていたボスは、それを家で探していたようで、状況を知ると「old lady みたい・・・」と冗談まじりの悪態をつき始めた。私が睡魔に襲われず、仕事の効率を上げられるならば、ヒーターなんて安い投資だと思うのだが。

1/6/08
    最近、買い物をネットで済ます傾向が、一段と高まりつつあるように思う。しかし、ネット上でいろいろな店を開拓する事はなく、利用するのはいつも似たようなサイト。結果的に、いつの間にか、洋服がNorth Face ばかりになっていた。冬場はスキーに熱中していた大昔ならまだしも、現在の私は外見だけアウトドア人間を装ったとしても、中身はそれにはほど遠い。それなりに似合っていると思いたいが、多くの知人は本音を語らず。温暖なLA でNorth Face の服ばかりを身につけている変なアジア人がいたら、それは私かも知れない。

1/4/08
    ラボに私宛の電話が掛かってくる事はめったにないが(通常はメール)、今日の声の主は、例の故障した装置の会社の人だった。彼自身は研究部門のトップなので技術部門とは直接関わりはないのだが、メールのコピーを読み、装置の状況が必ずしも明るくないことを悟ったようである。なお、電話口での彼は、いつもご機嫌。何がそんなに楽しいのだろう、と不気味に感じてしまうくらい明るいので、いつも私もつられて笑ってしまう。まさか、企業の人が明るいのではなく、大学の研究者がおかしい・・・なんて事ではないと思うけれど。

1/3/08
    アイオワ州での予備選(Caucuses)と共に、本格的な大統領候補選びが始まった。私は有権者でもないので、結果について論じる気はないが、気になる事が少々。様々な立場(人種・職業・宗教)の人がいる割に、各党が選ぶ候補者は一人。つまり、選挙に勝つための支持を得るには、政策面での妥協はやむを得ない。最終的に選ばれるのは、選挙戦を勝ち抜いた「強い候補」なのだろうが、そのような大統領が必ずしもいい政治をするとは限らない。支持基盤とのしがらみを解消するのは、この国でも無理難題なのだろうか?

1/1/08
    謹賀新年と、書いてみたものの、正月気分にはほど遠い。昨年同様、大学で新年を迎え、家に帰ってから洗濯じゃ、一般人の週末の方がはるかにおめでたい出来事に見えなくもないのだから仕方がないが。正月らしさを感じないもう一つの理由は、年賀状が来ない点。年に一度でも連絡を取り合える知人の数が指数関数的に減っている事実が思い出させるのは、「去る者は日に以て疎く、来る者は日に以て親し」と言う言葉。旧交すら温められない私がやらねばならない事は、やはり、「今年もボスと仲良く・・・」のようである。

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