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Cambodia 訪問記

 ベトナムに行くこと8 回目。しかし、毎回HCMC に滞在して終わってしまう私を見かねてか、現地のラボの人がカンボジア行き(アンコールワット遺跡群の見学)のツアーを企画してくれました。HCMC と遺跡のあるSiem Reap までは、飛行機で行けば小一時間ほど。しかし、今回は事もあろうか陸路で。体力的にはかなり辛い旅になりましたが、飛行機からでは(きっと)見られない光景も見ることが出来たのは良かったかように思います。


Ta Prohm(タ・プローム)
 最初に来た遺跡がここ。遺跡に木の根がからみついているのが特徴らしい。映画の撮影にも使われたことがあるそうだが、私は全くなじみがないので・・・。

 
 石を積み上げて建築物を造るので、基本的に全ての建物が塔のような構造になってしまうらしい(屋根が作れない)。しかし、残念なことに崩れてしまった建物の多かったこと。修復にも取り組んでいるようですが、かなりのお金と時間の両方が必要になりそうです。  

 
Angkor Thom(アンコール・トム)
 次に来たのがここ。四方に観音様の顔を掘った巨大な建造物がたくさんありました。今回見た遺跡の中では一番のお気に入りでした。

 
 それぞれの表情は少しずつ異なるので、好みの物を探すのも良さそう。ただ、ヒンズー教が入ってきたからなのか、浸食なのか、崩れてしまった顔もかなりありました。  

 
Angkor Wat(アンコール・ワット)
 おそらく、日本でもっとも知られているのはこれでしょう。もっとも、私もここに来るまでは、アンコールワットが遺跡群の一つだと言うことを知りませんでしたが。

 
 曇り空だったので水面に映る建物があまりきれいに見えなかったのが残念。日の出・日没時に来て、きれいな写真を撮る人も多いようで、同行者の一人は前回そうしたと言っていました。もう少し仏教などの知識があるとおもしろさも倍増したのではないかというのが全般的な感想。  

 
Phnom Penh(プノンペン)
 車で移動すること半日、プノンペンに着きました。市内の様子を簡単に紹介しておきましょう。雰囲気は、ベトナムに似ていないこともありませんが、バイクの数はかなり少ないようです。経済の規模というのもあるのでしょうが、人口がベトナムに比べるとかなり少ないため、活気が感じられないと言った方が正しいかも知れません。

 
 マーケットで買い物をするときは、値段交渉が基本のようです。あまり価格という概念がないようなので、言われた値段の半分くらいからスタートすればいいように感じました。時間があれば、とことん値切ればいいし、そうでなければ適当に切り上げればよし。人によっては、その交渉を楽しんでいるようでした。ちなみに、米ドルが使えます(と言うより、観光客にとっては、現地通貨はほとんど必要ない)。  

 
王宮
 プノンペン市内にある王宮。遠目に見ると単なるきらびやかな建物にも見えるが、細部の作りを見ると仏教の影響を強く受けている事がよく分かる。実際、アンコールワットで見たような装飾が至る所に施されていました。まぁ、意外に作りが雑だった所もありましたが・・・。

 
 建物に入る前は王様に会おう、なんて言っていたのですが、やはり毎日ここで暮らしているというわけではないようです。ここもドレスコードがあるようで、露出の多い格好(短パンなど)は原則禁止でした。  

 
その他の写真
 分類しにくい写真をここに貼り付けておきました。

 

 
滞在中に耳にした事など(役には立たない)

  • 国民の20% は殆ど収入がないらしいが、米を作るなどして暮らしている(自給自足)。中間層は月に$3 程の収入があり、裕福層は$400 ほどかせいているとのこと。ただ、ベトナム人の収入(若い大学の先生でも$7-800 は稼いでいる)に比べても、これはかなり低いと思う。

  • 気温が高いこともあるだろうが、米の三期作をしているらしい。なお収穫した米(の一部?)は、税金として王様や政府の役人に召し上げられる。

  • 水田地帯には沢山の椰子の木が生えていた。椰子の木はマットレスにしたり、家具の骨組みにしたり、様々なことに使われるとのこと。

  • 実際に水牛が歩いているところを初めて見た(気がする)。こちらでは農作業に牛を使うのだろうが、どの牛もガリガリだった。日本で見かける乳牛とは食料の与えられ方が違うのか?

  • 最近、多くの高校生が大学(Royal school = 国立大学?)に進学するための試験で落とされているらしい。もちろん、私立大学への進学はこの試験にパスできなくても可能。多くの学生は、大学で経済の勉強をするらしいが、工学系の学科もちゃんとある。学部は4 年生なので、日本やアメリカと同じ。

  • Siem Reap にはおよそ200 軒のホテルがある。市の人口は89,000 人。大部分は観光業に携わっているとのこと。

  • カンボジアでも、若い世代は都市部で仕事を探す傾向が強いそうである。

  • 今年は約400 万人の人がカンボジアを訪れたらしい。

  • 体格を見ると、ベトナム人よりは大きい。肌の色は、インド系が混じっているのか、ベトナム人に比べると肌の色は濃い。

  • しかし、食事はベトナム料理と中華料理の中間のような印象を受けた(ベトナム料理のような香草はあまり出てこないが、魚はよく食べるようである)。

  • 市内では、漢字をいたるところで見かけた。文化的には、インド(仏教)の影響を強く受けているように感じたのだが、中国との結びつきも強いようである。近年の経済的な結びつきゆえかも知れないが。

  • ちなみに、市内は汚い。と言うより、ゴミが所構わずに捨てられている。

  • 郊外には高床式の家がたくさんあった(都市部にはほとんど存在しない)。昼間は屋根の下で過ごすが、夜は家の中(二階?)で過ごすと言っていた。

  • ベトナムと同様、夜市が開催されていた。ガイドが言うに、数日前に電気ケーブルの不具合で火事が起き、6人が死亡したらしい(洋服に燃え移ってしまったらしい)。

  • ベトナムでは、水田地帯に土葬用のお墓を沢山見かけたが、カンボジアでは皆無。聞くところによると、遺体を焼いた後、その骨は川に流すので、お墓は必要ないようである。なので、カンボジア側から国境を越えると、突如、棺桶屋が出現する事に驚く。

  • プノンペン市内のマーケットで、iPhone6 の偽物が売られていた。その値段は95 ドル。外観はそれっぽかった物の、ソフトは別物で、スクリーンの解像度は10 年くらい前の携帯を連想させるレベルだった。

  • ちなみにiPhone6 はベトナムでも人気のようで(ただし、まだ発売されていない)、空港のセキュリティで出したら、念入りに検査されてしまった(どこで買ったのか、いくらしたのかなど)。

  • カンボジアを移動中、ゴムの木が栽培されている地域があった。天然ゴムの値段はキロあたり30 セントにしかならないようである。

  • ガソリン代はリットルあたりレギュラー4000-4200 リエル(120 円くらい?)、ハイオク4600-4800 リエル(140 円くらい?)。彼らの購買能力からすると決して安くない気がするが?

  • ベトナム同様、バイクは必需品のようだったが、ヘルメットをかぶっている人はいなかった(ベトナムでは必須)。ちなみに、バイク密度は、ベトナムにはかなわない。

  • バイク密度というより、この差は人口密度の差に起因するように思う。ベトナムの人口は9000万人近いがカンボジアは1500万人ほど。

  • カンボジアの経済状況はベトナムに及ばない。高見るとベトナムが発展しているような錯覚を覚えるが、東南アジアの国々を比べると両者とも下位に位置する。内戦を繰り返した国に、経済の発展など望めないと言うことなのだろう。

  • Sam Reap 往復には国道を通って行ったはずだが、道中は穴だらけの区間が多数。補修工事もままならないようで。あんな道路を毎日使うならば、SUV が必要でしょう。ちなみに、信号らしき物は殆ど存在しなかった。と言うより、交差する大きな道路がなかったからなのですが。

  • もちろん、都市部には普通に信号があるが、ラウンドアバウトになっているところも多かったように思う。

  • 現地ガイドに聞いたところ、旅行のプランはベストのシナリオに併せて組むのだとか。なので、多くの場合、予定に遅れが出るのだという。